24Sep
[最終更新日]2024/09/24
こんにちは、伊庭和高です。
今回は空の巣症候群について取り上げます。
子供が巣立ち家から出ていくことで、
喪失感や寂しさを感じてしまうことを、
空の巣症候群と言います。
心にポッカリ穴が空いた様な感覚になり、
何もする気が起きなくなるかもしれません。
空の巣症候群を放置しても良いことはないですし、
今後の人生に悪影響を及ぼします。
空の巣症候群により子供やパートナーとの関係が、
上手くいかなくなることもあるのです。
今回はぬいぐるみ心理学の視点から、
空の巣症候群の原因と乗り越え方を解説します。
目次
空の巣症候群に悩み続ける心理背景
空の巣症候群に悩み続ける人には、
3つの心理背景があります。
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
子供で自分の心を満たしてきた
実は自分でも気づかぬうちに、
子供を通して自分の心を満たしてきた人はいます。
子供のために何でもやってあげたり…
自分のことを後回しにしてきたり…
子育てをするという役割をこなすことで、
そんな自分に価値があると思い込むこともあるのです。
だからこそ子供が巣立ったことで、
自分の心を満たすことができなくなったのです。
役割がなくなってしまい、
どうすれば良いのかわからなくなっている状態です。
もしかしたら子供が生まれる以前から、
自分で自分の心を満たせなかった可能性もあります。
何がやりたいかわからない
仕事でもプライベートでも、
やりたいことがわからない人がいます。
子育て中は子供の面倒を見ることで、
やりたいことがわからなくてもやるべきことがありました。
ですが子供が巣立ちやるべきことがなくなり、
自分が何をやりたいのかわからない事実に直面するのです。
やりたいことがわからなければ、
何となく毎日を過ごすしかありません。
「何のために生きているのか?」という様に、
虚無感を抱いてしまうこともあるのです。
他人軸
自分軸と他人軸という言葉があります。
子供やパートナーや友達や同僚など、
周りを気にして生きてきた人ほど、
他人軸が癖になっています。
自分の気持ちは脇に置いて、
周りのことを先に考えてしまうのです。
「するべき」「しなきゃ」「した方がいい」は、
他人軸の時に浮かびやすい言葉です。
自信のなさが根本原因です
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさだとお伝えしています。
空の巣症候群に悩むのも、
自分の自信のなさが背景にあります。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
自信があれば空の巣症候群を乗り越えられます。
たとえ一時的に心にポッカリ穴が空いても、
すぐに立ち直り前を向いて進めるのです。
ですが自信がないと空の巣症候群に、
いつまでもとらわれてしまいます。
先ほど紹介した3つの心理背景も、
自信のなさが根底にあります。
子育て中から悩みを放置していた可能性も
私はよく、悩みは形を変えて繰り返されるとお伝えしています。
空の巣症候群は子供が巣立ってから起こりますが、
根本原因は子供が巣立つ前から存在していたかもしれません。
子供で自分の心を満たしてきたり、
やりたいことがわからなかったり、
他人軸になってしまう状況も、
子供が巣立つ前から繰り返していた可能性があります。
さらに言えば子供が生まれる前から、
自分の人生で繰り返してきたかもしれません。
悩みと向き合わず放置し続けて、
たまたま子供が巣立った時に表面化したのです。
現状を放置しても良いことはありませんし、
毎日の様に憂うつな気持ちを抱くだけです。
自信のなさと向き合いながら、
空の巣症候群を乗り越えていく必要があります。
空の巣症候群を乗り越える2つの方法
次にぬいぐるみ心理学の視点で、
空の巣症候群を乗り越える方法をお伝えします。
2つの方法を繰り返し実践することで、
空の巣症候群を乗り越え自分の人生を歩める様になります。
自分で自分の気持ちを声に出すこと
最初の方法が「自分の気持ちを声に出すこと」
空の巣症候群の人ほど、
自分の気持ちを声に出していません。
普段から声に出さず、
頭の中で考える癖があります。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
ネガティブに考えるほど、
何もしたいと思えなくなったり、
他人軸の一面が出てきます。
過去を振り返り続けて、
未来へと意識が向けられなくなるのです。
ここでポイントになるのが、
「まず自分で声に出すこと」
家族や友達や同僚など周りの人に、
いきなり気持ちを吐き出さないでください。
自分の気持ちを吐き出せば、
確かにスッキリするでしょうが、
相手は良い気分になりません。
「また同じ悩みを聞かされている…」
「自分で何とかしてよ…」
最初は親身になってくれても、
何度も続けば相手も嫌な気持ちになり、
関係が悪化する可能性があるのです。
独り言で構いません。
どんな気持ちでも良いので、
まずは自分で自分の気持ちを声に出すことが、
空の巣症候群を乗り越えるための第一歩です。
ちなみに自分の気持ちを声に出す上では、
ぬいぐるみを活用するのが効果的です。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
意識してぬいぐるみに触れることは、
自分の気持ちを声に出す上でも効果的です。
「どうしたいのか?」と問いかける
そして声に出した後は、
「どうしたいのか?」と問いかけること。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
空の巣症候群の人ほど、
自分を主語にして問いかけられていません。
自分より先に相手のことを考えてしまうのです。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなきゃいけない」
「して欲しい」
「してあげる」
たとえばこれらは自分を主語にできておらず、
相手のことを先に考えている状態です。
相手のことを先に考えているので他人軸になります。
それこそ子供のことばかり考えたり、
周りの目や評価を気にしやすくなります。
また「どうしたいのか?」ではなく、
「どうすればいいのか?」と考えがちな人も、
空の巣症候群で悩み続ける傾向があります。
「私はどうすればいいの?」という様に、
答えを周りに求め続けてしまうので、
自分で結論を出せず苦しんでしまうのです。
「どうしたいのか?」と普段から問いかけ、
語尾を「〜したい」の形で行動することが、
空の巣症候群を抜け出すために不可欠です。
お客様の体験談を紹介します
ここからはお客様のエピソードを紹介します。
大阪府在住の新田さん(女性・仮名)は、
空の巣症候群に悩む中で私のことを知りました。
===ここから===
子供が社会人になり巣立ってから、
心に何とも言えない虚しさを感じる様になりました。
毎日何となく過ぎていくだけで、
やりたいことも浮かばず時間をつぶすばかり。
今までは仕事が忙しくても、
子供のためにと思い頑張ってきましたが、
子供が巣立ってからは仕事の嫌な面が目につき始めました。
知らず知らずのうちにストレスを溜め込み、
精神的にもキツい状態になっていました。
「空の巣症候群の原因は自信のなさ」
伊庭さんの言葉を聞き、どこか納得できました。
確かに私は自信がなかったので、
子育てを通して自分の役割を見出そうとしていました。
子育てをしている自分には価値があると思い込み、
ひたすら過ごしてきたのです。
だから子供が巣立ったタイミングで、
再び自信のなさが出てきたのだと思います。
自分の自信を子供に依存している様な状態だったのです。
「自分の足で人生を歩んでいきたい」
「この状況から抜け出したい」
伊庭さんとお話する中で、
現状を変えたい気持ちが強くなりました。
===ここまで===
新田さんに起こった変化
私は新田さんのお話を聞きながら、
先ほど紹介した2つの方法をお伝えしました。
また新田さんの現状を踏まえ、
個別に意識するポイントをお伝えしました。
ぬいぐるみ心理学を実践し始め数週間で、
新田さんは手ごたえを感じました。
===ここから===
自分で自分の気持ちを声に出すことは、
今まで全然できていませんでした。
声に出す前に頭の中で考え込み、
気づけばネガティブ思考をしていました。
どんな気持ちもブツブツ声に出すことで、
ネガティブ思考を食い止められましたし、
自分で気持ちを落ち着かせることができました。
そして「どうしたいのか?」と問いかけるのは、
子育て中はほとんどやってこなかったです。
常に子供のことを先に考え、
自分を犠牲にして生きてきたので、
何がやりたいか最初はわかりませんでした。
それでも根気強く自分がしたいことを問いかけ、
1つずつ行動へ移す中で、
自分で自分を満たすことが実感できました。
「こうすればよかったのか」と手ごたえも得られ、
今では虚しさも手放せ穏やかに過ごせています。
新たな目標もでき、毎日が充実しています。
===ここまで===
空の巣症候群を放置していても、
幸せな未来は待っていません。
自分の人生を楽しめず、
憂うつな日々を送り続けてしまうのです。
空の巣症候群の原因は自信のなさ。
自信のなさと向き合い、
2つの方法を実践しながら、
現状を今から好転していきましょう。
「自信のなさとは何なのか?」
「どうすれば現状を変えられるのか?」
詳細は無料メール講座でも解説しているので、
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。