22Nov
[最終更新日]2023/05/25
「完璧主義はつらい」
「もう完璧主義をやめたい」
「何とかして完璧主義を治したい」
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こんにちは、伊庭和高です。
本日のテーマは完璧主義。
私はぬいぐるみ心理学を提供していますが、
冒頭の悩みを相談されることはよくあります。
よく「完璧主義は性格で治らないのでは…」
と相談を受けることがあるのですが、
完璧主義は治ります。
そして完璧主義は決して性格ではありません。
目次
完璧主義を克服するための前提知識
まずは完璧主義を克服する上で、
知って欲しい前提知識をお伝えします。
完璧主義で悩み続けているのには、
必ず理由があるのです。
そもそも誤解している人も多いですが、
「完璧であること」は悪いことではありません。
完璧「主義」になってしまっている状況。
これが問題なのです。
…「何が言いたいの?」と疑問を抱かれたかもしれません。
完璧な状態は悪くなく、
完璧「主義」まで行ってしまうことが問題なのです。
辞書を開いて「主義」という言葉の意味を
ぜひ調べてみてください。
「持ち続けている考えや態度のこと」
これが主義という言葉の意味です。
…そうなんです。
持ち「続けている」わけです。
完璧主義とは完璧でい続けること。
常に完璧でいなければならない状態のことです。
これはどんな物事にも当てはまりますが、
「〜し続けている(し過ぎる)」状態は、
必ずどこかで反動がやって来ます。
例えばお酒。
お酒が好きという人はいますが、
毎日の様にお酒を飲み続けていれば、
肝臓を悪くしたり二日酔いになります。
あるいは睡眠。
寝ている時間がリラックスできるとしても、
寝すぎると頭が働かなくなり、
だるい感じで1日が過ぎてしまいます。
完璧にやりたい気持ちはあっても良いですが、
常に完璧でなければいけないのはツライです。
完璧主義の原因と心理背景
「なぜ完璧主義で悩んでしまうのか?」
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさであると伝えています。
周りの目を気にしてしまうのも、
自分の意見を抑え込んでしまうのも、
失敗を怖れてしまうのも、
原因は自分の自信のなさなのです。
完璧主義で悩んでしまう心理背景にも、
自分の自信のなさがあります。
完璧にやらないと周りから否定される…
完璧にやらないと評価されない…
完璧にやらないと認めてもらえない…
人によって具体的な原因は様々ですが、
自信のなさが原因で完璧主義に陥ってしまうのです。
イメージしてみてください。
もし自分に自信があれば、
常に完璧主義でいなくても良いはずです。
完璧にやりたい時だけやって、
そうでない時はリラックスできる。
その時々の自分の気持ちを大切にできるわけです。
一方で自信が持てない状態だからこそ、
常に完璧でいなければと思ってしまうのです。
また私は、完璧主義の度合いを診断する心理テストを開発しました。
12個の質問(二択)に答えるだけで、
完璧主義にどれだけ悩んでいるかが判明します。
こちらも合わせてやってみてください。
完璧主義に悩み続けた先に待つもの
仕事でも恋愛でも人間関係でも…
人生のあらゆる場面において、
常に完璧主義でいようとすれば、
その先に待っているのは「気疲れ」です。
常に気を張って過ごしている様なものなので、
1日の終わりには気疲れがドッとあふれ出し、
何もやる気が起きなくなってしまうのです。
漢字を見てもわかる様に、
気疲れの「気」は目に見えません。
ですが目に見えない疲れが蓄積され、
目に見える現実に悪影響を及ぼしてしまうのです。
過去の私も気疲れをため込んだ結果、
熱を出してしまったり食欲がなくなったり、
何もやる気が起きなくなったことがあります。
無料メール講座座でも解説していますが、
完璧主義を続けた先には、
どう考えても幸せな未来は待っていないのです。
完璧主義をやめる方法
・完璧主義をやめるための前提知識
・完璧主義の原因と心理背景
ここまで解説して来た内容を踏まえ、
完璧主義の克服方法を3ステップでお伝えします。
<ステップ1>:声に出すこと
完璧主義の克服方法。
最初のステップは「声に出すこと」です。
「…えっ、それだけ?」と思われたかもしれません。
ですが非常に重要なので念を押しますが、
完璧主義で悩んでいる人のほぼ100%が、
自分の気持ちを声に出していません。
さらに付け加えると、
完璧主義で悩んでいる人のほぼ100%が、
自分の気持ちを声に出さずに
頭の中で考えを巡らせているのです。
「あれもしないといけない…」
「相手からどう思われるだろうか…」
「失敗したらどうしよう…」
脳内会話でとどまっており、
実際に声に出すことをしていないのです。
私達人間が考える言葉の総数は
1日約6万後と言われています。
そしてその内の約9割が、
ネガティブな言葉だとも言われています。
頭の中で考えを巡らせるほど、
ネガティブな思考が増幅するのです。
まずは自分の気持ちを声に出すこと。
自分で自分の考えに気づくこと。
完璧主義で悩んでいる人には、
非常に重要なことです。
<ステップ2>:自信のなさと向き合う
自分で自分の気持ちを声に出した後は、
自信のなさと向き合ってください。
すべての悩みの原因は自信のなさ。
自信のなさと向き合うのを避けてしまえば、
悩みは人や環境を変えて繰り返されます。
・なぜ完璧にしなければと思っているのか?
・何が不安なのか?
・いつから完璧主義に悩んでいるのか?
思い浮かんだ言葉を声に出しながら、
自信のなさと向き合っていきましょう。
<ステップ3>:主語を自分にして問いかける
そして自信のなさと向き合った後は、
「本当はどうしたいのか?」と問いかけてください。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
自分を主語にしながら行動を選択してください。
「本当に完璧にやりたいのかどうか?」
改めて振り返ってください。
完璧主義で悩んでいるならば、
「完璧にしなければいけない」と思い込んでいます。
完璧主義は自分のしたいことではありません。
ここまで紹介した3ステップを繰り返すことで、
完璧主義をやめることができます。
お客様のケースを紹介します
完璧主義の悩みを克服したお客様の声を、
ここから先は紹介します。
兵庫県在住の本田さん(女性)は、
完璧主義をやめたいと相談して下さりました。
=====ここから=====
私は子供の頃から、
何でも完璧にやろうとしていました。
勉強や部活等の学校生活、
そして日常の物事まで…
「私は何でも完璧にやりたいんだ」と、
それが自分の個性であるかの様に思っていました。
ですが大人になり仕事をする内に、
完璧にやろうとして疲れが蓄積する様になりました。
何でも完璧にこなそうとするので、
その分だけ仕事が遅くなったり残業も増えたり。
休日に仕事を持ち帰ってやったりもしましたが、
どれだけやっても安心はしませんでした。
常に心が休まる瞬間がなく、
家に帰っても仕事のことで頭がいっぱいに。
「完璧にやりたいはずなのに疲れるのはなぜ?」
こんな疑問を抱きながら、
偶然伊庭さんのサイトを見つけました。
「完璧主義の原因は自信のなさ」
この言葉を目にした時、ハッとしました。
完璧にやりたいと思い込んでいたものの、
自分の自信のなさが影響を与えていたなんて…
確かに振り返れば、
完璧主義の背景には自信のなさがありました。
・仕事ができない人だと思われたらどうしよう
・周りから嫌われたらどうしよう
・失敗したらどうしよう
不安や怖れを感じ続けながら、
気づけば完璧主義な自分に徹していました。
完璧さを今後も追い求める限り、
心が安まらない毎日が続いてしまう。
完璧主義な毎日はツラい…
もう完璧主義はやめたい…
そのためにも、自分の自信のなさと向き合いたい。
伊庭さんとお話しながら、
現状から抜け出したいと強く感じました。
=====ここまで=====
本田さんに起こった変化
私は本田さんとお話をした上で、
今回紹介した3ステップをお伝えしました。
また本田さん個別の状況を踏まえ、
本田さん専用の宿題をお伝えしました。
日々の生活で素直に実践いただく中で、
本田さんの日常に確かな変化が生まれました。
=====ここから=====
「完璧主義の人は頭で考えている」
伊庭さんが伝えて下さった言葉を、
日常の中で何度も実感しました。
確かにこれまでの私は、
常に頭でばかり考えていました。
全くもって声に出すことがなく、
思考で完結させていました。
「声に出すって当たり前じゃん」
私の思い込みはガタガタと崩れ去りました。
そして意識して声に出す内に、
完璧主義な自分が次々に消え去っていったのです。
仕事を家まで持ち帰ることもなくなり、
残業の回数や時間も激減しました。
それでいて仕事のクオリティは上がり、
以前よりも周りから評価されることが増えました。
完璧主義を手放したのに、
結果として仕事で成果が出始め、
私自身もビックリしています。
そして職場の同僚も私の変化に驚いていました。
「前は気難しそうだった…」
「どこか関わりにくかった」
「でも今は何か穏やかになってる」
「雰囲気が明るくなってる」
完璧主義だった頃の私は、
知らない内に人間関係も難しくしていたのでしょう。
自信のなさと向き合うことで、
幸せな人間関係が築ける様になり始めました。
ほんの数ヶ月前までの自分と比べて、
数々の変化を実感しています。
=====ここまで=====
完璧主義はやめられる
完璧主義は性格ではありません。
原因である自信のなさと向き合うことで、
完璧主義な自分を手放すことができます。
今よりも肩の力が抜けた状態で、
仕事にプライベートに取り組めます。
自信のなさと向き合うポイントや、
具体的にどのように向き合っていけば良いのかは、
無料メール講座でも詳しく解説しています。
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。