29Aug
[最終更新日]2022/05/20
こんにちは、伊庭和高です。
今日は「虚無感」を取り上げます。
虚無感に苛まれる原因と解消法。
お客様の事例を踏まえて解説します。
目次
虚無感とは何か?
・虚しい感覚
・心にポッカリ穴が開いた感覚
・空虚な感覚
・何をやっても楽しくない感覚
虚無感という言葉の意味を調べると、
上記の言葉が出て来ます。
あるいはさらに進んで、
生きる目的を見失っている感覚や、
人生が無意味な様に思える感覚
という意味もあります。
今やっていることに意味を見出せず、
生きていることすら放棄したくなる
ケースもあるかもしれません。
似た様な言葉に空虚感がありますが、
これも心にポッカリ穴が空いた感覚のことです。
人生でつきまとう虚無感
ふとした瞬間に虚無感に駆られたり…
毎日の様に虚無感に襲われたり…
虚無感は私たちの人生につきまといます。
「何のために働いているのだろう…」
年齢や役職に関係なく、
仕事で突然虚無感を抱くこともあります。
「恋人と一緒にいるのに何だか楽しくない…」
恋人がいてもいなくても、
恋愛で虚無感が襲ってくることもあります。
何より虚無感を抱く状況は辛いです。
虚無感を抱いている状態に自己嫌悪することもあるでしょう。
毎日虚無感を抱いてしまうこともあるが、
これは心が限界を迎えているサイン。
虚無感を感じる原因に向き合わないと、
心にポッカリ穴が空いた様な人生を送る様になります。
どんな時に虚無感に苛まれるのか?
普段から緊張の糸を張り巡らせている時は、
虚無感がやって来にくいです。
目の前の仕事や家事育児に追われたりと、
やることがあれば虚無感を抱いているどこではないのです。
仕事や家事育児がひと段落した時に、
虚無感はやって来やすいのです。
帰宅中に家まで歩いている時や、
何となくベンチに腰かけた時など、
何気ない瞬間にこそ虚無感を抱きやすくなります。
そして常に虚無感を抱いているならば、
ストレスが限界を迎えていると言えます。
ひと段落した瞬間だけでなく、
定期的に虚無感に襲われている時は、
もう心が限界を迎えているサインなのです。
なぜ虚無感に襲われるのか?
では虚無感に苛まれる原因とは、
いったい何なのか?
虚無感に苛まれる原因、それは…
自分の人生を歩んでいる感覚を抱けない時。
何となく流されて生きていたり、
周りの反応を気にして振る舞っていれば、
そこに自分の意思は存在しません。
仕事をすればお金ももらえますし、
そのお金を使って消費活動もできる。
あるいは家庭があれば夫婦で過ごしたり、
子育てに時間をかけたりもできる。
ですがある時急に虚無感に襲われ、
「自分は何をやっているのだろうか…」と
言い様のない感覚を抱くことがあります。
自分を主語にしない人生の末路
親や先生から言われたこと、
世間の常識や風習を意識し、
周りの反応を気にして、
気づけば自分の気持ちを抑えてしまう。
「大学には行った方が良いから」
「転職はしない方が良いから」
「周りは結婚しているから」
こうした言葉を積み重ねた先には、
自分の意思に蓋をした人生が待っています。
順調に出世をしたかもしれない。
結婚して子供もできたかもしれない。
何不自由なく生活できているかもしれない。
ですが自分の気持ちに蓋をしていれば、
自分が心から望んだ人生は訪れません。
それこそサッカー部に入りたいのに
野球部に入ってしまったかの様に、
どれだけ野球の練習をしたり
周囲から認められたとしても、
決して幸福感を抱けないのです。
「本当はサッカーやりたいのに…」
こうした想いを抱えながら、
野球をひたすらやり続けるのです。
周りを気にして選択し続ける限り、
どこかで必ず虚無感に襲われます。
自分の気持ちに嘘をつくと虚無感を抱く
ちなみに虚無感の「虚」という字は、
口という字を付けると「嘘」になります。
周りの目を気にしてしまったり、
自分の気持ちを抑え込んでいれば、
自分の本心に嘘をついているということ。
自分の気持ちに嘘をついているからこそ、
「何で生きているのだろうか…」
といった虚無感も生まれるのでしょう。
一時的な安心感と裏腹な虚無感
もちろん周りを気にして選択すれば、
人生で大失敗することはありません。
上手くいかなくても
「あの人に言われたから…」と言い訳もできます。
生きていくことはできるでしょうし、
それなりに欲しい物も手に入るでしょう。
一時的な安心感を抱くことはできます。
ですがあくまで「一時的な」安心感。
心のどこかでは常に、
何か満たされない想いを抱いています。
「こんなはずじゃないのに…」
「心から喜べないな…」
こうした気持ちが限界に達した瞬間、
虚無感となって襲って来るのです。
一時的な安心感と引き換えに、
虚無感に襲われる人生も付いて来る。
これは相当キツいです。
虚無感から抜け出せない人が陥る失敗
ここで絶対にやってはいけないのが、
安易な目標設定です。
「よし!資格を取ろう!」
「さっそく自分磨きをしよう!」
「素敵な恋人を作ろう!」
何か新しいことを始めれば…
あるいは目標を持てれば…
虚無感はなくなるのではないか。
この様に思っている人は多いです。
ですが安易な目標設定をすれば、
一時的にはエネルギーが湧きますが、
どこかで必ず虚無感が襲って来ます。
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさ
であるとお伝えしています。
虚無感に襲われる原因も、
最終的には自信のなさです。
自分の人生を生きれない自信のなさ。
周りを気にする自信のなさ。
これらが背景にあります。
無料メール講座で詳しく解説していますが、
自分の自信のなさに向き合うことで、
虚無感を感じない自分に変われます。
また私は、自分の自信のなさの度合いを診断する心理テストを開発しました。
12個の質問(二択)に答えるだけで、
自信のなさをどれだけ感じているかが判明します。
こちらも合わせてやってみてください。
ですが安易な目標設定をすれば、
自分以外の外の対象物を通して
自信を手に入れようとしています。
「資格があれば自信が持てる」
「自分磨きをすれば自信が持てる」
「恋人ができれば自信が持てる」
自信は外側から持つものではなく、
既に自分の内側に存在しています。
外側から自信を持とうとすれば、
自分の内側を振り返ることができていないので、
「何のためにやっているんだっけ?」と
虚無感に苛まれるのは目に見えています。
まずは虚無感を受け止める
まずは自分の虚無感を受け止めること。
これが虚無感を解消する方法です。
ポイントは「声に出すこと」
声に出しながら虚無感を感じてください。
私達の脳は実際に声に出すことで、
物事を事実として認識します。
「何か楽しくないな…」
「何か虚しいな…」
こうした気持ちを声に出すと、
実際にそう思っていると認識します。
逆に頭の中だけで考えていると、
脳は事実として認識しません。
「楽しくないのかな…?」
「虚しいのかな…?」
空想や妄想の状態のままなので、
いつまでも虚無感を受け止められず、
長く心の中で引きずり続けます。
虚無感を長く抱える人の多くは、
実際に声に出して虚無感を感じていません。
虚無感を感じる原因を振り返る
すべての悩みの原因は自信のなさですが、
自信のなさが形成された背景は
人によって異なります。
「なぜ虚無感を感じるのか?」
「どんな虚無感を感じるのか?」
「いつから虚無感を感じるのか?」
こうした問いかけを自分にすると、
出て来る答えは人によって違います。
虚無感を感じる原因についても、
声に出しながら振り返って下さい。
おそらく過去の記憶が出て来ると思うので、
「本当はどうしたかったのか?」と問いかけ、
自分の本音に気づいてください。
周りを気にするあまり、
自分の本音に自分で蓋をしてしまうことがあります。
過去の出来事は変えられませんが、
当時の自分の想いに気づくことができれば、
虚無感を引きずることはなくなります。
お客様の事例を紹介します!
ここでは虚無感について悩んでいた
お客様の事例を紹介します。
東京都在住の早川さん(女性)は、
幼い頃からどこか優等生な自分を演じ、
周りからの評判も上々でした。
ですが時おり魔が差したかの様に
虚無感を抱くことがありました。
「虚無感に襲われる原因を明らかにしたい」
「現状をより改善したい」
こうした想いを抱き、
私のもとを訪れて下さりました。
=====ここから=====
長女だったこともあってか、
どこか親に喜んでもらおうと思い、
勉強も学校行事も頑張っていました。
学校での態度も良く、
先生から叱られたこともあまりなく、
いわゆる「優等生」だったと思います。
大学へ進学し会社に就職。
就職先も自分の意思よりも先に、
「世間的に見てどうか」を意識しました。
恋愛面でも結婚もして子供もできて、
一般的に見たら順風満帆かもしれない。
でも心のどこかで、
「これで良いのだろうか…」という
虚しさを常に抱えていました。
「いや、これで良いんだ」と
自分で言い聞かせていたのですが、
先日仕事終わりに自宅へ帰りながら、
理由もわからず涙が出て来ました。
「一体私は何のために生きているのか?」
「どこか義務をこなしている感覚がする…」
自分で自分の人生を歩みたいと本気で思いました。
そんな中で伊庭さんとお会いしたのですが、
周りを気にしながら人生を選択して来たのも、
私の自信のなさが原因だと気づきました。
自分の人生を歩みたいと思いながらも、
レールが敷かれていないのが不安で怖かった。
だからこそ周りの意見を聞きながら、
安全そうな道へと進行方向を変えていたのです。
「もうこの人生は続けたくない」
不安や怖さもありましたが、
虚しさに苛まれ続ける毎日はもう嫌でした。
=====ここまで=====
早川さんに起こった変化
早川さんの現状を聞きながら、
日常でさっそく実践できる方法をお伝えし、
対面やメールを通してサポートしました。
その結果、早川さんにも変化が生まれました。
=====ここから=====
最初の頃はどれだけ意識しても、
周りを気にした選択をしそうになりました。
自分では「これがしたい」と思っても、
冷静に振り返ると周りの影響を受けていたり…
自分でも無意識の内に、
周りありきの生き方が染み付いていました。
ですが伊庭さんがよくおっしゃるのは、
「誰もが自分らしく振る舞えていた」ということ。
本当に幼い頃は周りを気にせず、
自分の気持ちを素直に表現していたので、
その感覚を取り戻すイメージだということ。
この言葉に納得しながら、
一歩ずつ着実に行動を続けていきました。
些細なことかもしれませんが…
・断りたい飲み会を断れた
・自分の意見を上司に伝えられた
・週末に旦那と子供を置いて出かけられた
など、自分の気持ちに気づきながら
行動ができる様になりました。
結局、不安や怖れを作り出していたのは、
周りではなく自分自身でした。
自分の意思で選択するのが怖くて、
不安や怖れを言い訳にしながら
自分を一時的に守っていただけでした。
そして虚無感についても、
まずは自分で声に出しながら受け止め、
虚無感を感じる背景を振り返れました。
声に出すことは全くやっておらず、
頭の中だけで完結させていたので、
これは本当に効果的でした。
今では虚無感に襲われることもなくなり、
虚無感がすごい影響を与えていた状態から抜け出せ、
自分で自分の気持ちに気づける様になりました。
=====ここまで=====
心からのメッセージに気づく
虚無感に襲われたということは、
「自分の人生を生きようよ!」という
心のメッセージだと思います。
自分の気持ちに嘘をつくことなく、
本当に望む人生を自信を持って歩んで行く。
虚無感を感じた時こそ、
人生の大きな分岐点とも言えます。
虚無感に襲われた時に
自分と向き合う方法については、
無料メール講座でも解説しています。
まずは無料メール講座で学び、
日常でも実践してみてください。
本日も最後まで読んで下さりありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。