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自己憐愍に陥る原因と直し方【嘆きのマートルがキーワード】

[最終更新日]2021/01/16

「どうすれば自己憐憫を治せるのか?」

「自己憐憫に陥る原因は何なのか?」

「自分を大切に生きていきたい」

こんにちは、伊庭和高です。

 

本日は自己憐憫について取り上げますが、

あなたも一度は冒頭の疑問を抱いたことがありませんか?

自己憐憫(じこれんびん)とは…

・自分で自分をあわれむこと

・自分のことを嘆いたり悲しむこと

 

「何でこうなってしまったの…」

「私の人生は悲しいことばかり」

「結局いつも上手くいかない……」

 

こうした気持ちを思い続けている状態が、

自己憐憫に陥っていると言えますね。

 

・自己憐憫に陥る原因

・自己憐憫を抱き続ける心理背景

・自己憐憫の直し方

この記事ではこれらの内容を解説します。

 

また私がぬいぐるみ心理学を通して

1500名以上のお客様と関わる中で、

自己憐憫を克服できたお客様の事例も紹介します。

 

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自己憐憫に陥る原因

私はぬいぐるみ心理学において、

すべての悩みの原因は自信のなさだと解説をしています。

 

自己憐憫を抱き悩む原因も、

自信のなさなのです。

 

自分に自信がないからこそ、

自分で自分をあわれんでしまう。

 

自分に自信を持つことができれば、

一時的に嘆き悲しむことがあっても、

一歩ずつ前進していけるはずです。

そして同時に自己憐憫を抱く背景には、

周りの反応を気にする自信のなさがあります。

 

「何でこうなってしまったの…」

「私の人生は悲しいことばかり」

「結局いつも上手くいかない……」

 

この様に自分をあわれむということは、

あわれむ比較対象が存在するからです。

 

兄弟や友達や恋人、職場の同僚…

あるいは世間一般や社会の声…

 

周りと比較しながら、

自己憐憫の気持ちを抱いているのです。

・自己憐憫に陥る原因は自信のなさ

・周りと比較しながら自己憐憫している

 

この2つが自己憐憫を抱き続ける

原因であり心理背景であると言えます。

 

自己憐憫は人間関係をギクシャクさせる

逆の立場になって想像してください。

 

相手があなたに対して、

自己憐憫全開で接して来るわけです。

 

「本当に私ってかわいそう…」

「何で私の人生こうなってしまったのか…」

 

私の気持ちをわかって欲しいという感覚で、

自分の状況を伝えて来るのです。

 

最初の方は一生懸命話を聞けても、

次第に疲れて来てしまいますよね。

「それなら自分で頑張れば良いじゃん!」

「そんな話をしないでくれ!」

思わず反発して関係が悪化するかもしれません。

 

一方で反発しなかったとしても、

「この人といると疲れるな」と感じ、

次第に自分から距離を取るかもしれません。

 

自己憐憫を抱き続けると・・・

そして周りにぶつけ続けると・・・

結果として人間関係もギクシャクします。

 

自己憐憫を続けることにメリットが!?

「頭ではわかってるし治したい」

「でも気づけば自己憐憫をしてしまう…」

 

過去のお客様の中には、

この様な声を伝えて下さった方もいます。

 

もしお客様からこの様に相談されたら、

私は次の様にお伝えします。

 

「もし自己憐憫をし続けることに、

メリットがあるとしたら何だと思いますか?」

目が点になりますよね(笑)

 

自己憐憫で悩んでいるのに、

そんな状態に何のメリットがあるのか…

 

だからこそ、ここが盲点なのです。

長い目で見ればデメリットばかりですが、

一時的にはメリットを感じているからこそ、

自己憐憫を続けていることは多いのです。

 

「自己憐憫を続けることにメリットがあるのか?」

「あの有名ファンタジーの登場人物」を取り上げ、

自己憐憫を続けることのメリットを解説します。

 

嘆きのマートルが抱く自己憐憫のメリット

「嘆きのマートル」というキャラクター。

あなたはご存知でしょうか?

 

ハリーポッターシリーズに登場し、

物語の中でも重要な役割を果たします。

 

嘆きのマートル。

まさに自己憐憫をし続けているのです。

 

魔法学校でいじめられていた彼女は、

女子トイレに頻繁にこもっていました。

 

しかしその女子トイレの場所が、

非常に重要な秘密の部屋の入り口だったので、

敵役のトムリドルの手にかかってしまい、

彼女は命を落としてしまうのです。

ハリーの前に現れた彼女は、

女子トイレに住みつく幽霊の状態。

 

「私はいじめられて悲しい運命だ」

「誰からも愛されない」

という様に、常に自分をあわれんでいます。

 

ひどい時には大声で泣きじゃくるため、

誰も彼女のいるトイレには近づこうとしなかったのです。

嘆きのマートルが気づいていたかは別として、

実は自己憐憫を続ける彼女にも

一時的なメリットがあったのです。

 

例えば自分がかわいそうだと思う中で、

自分の境遇を周りのせいにできること。

 

・いじめて来た人のせいで…

・助けてくれなかった魔法学校のせいで…

・そもそも社会のせいで…

 

自分の人生を生きているのは自分。

周りのせいにして一時的に楽になるものの、

自己憐憫を抱く原因は解決していません。

 

それに周りのせいにし続ければ、

「私は悪くない」と自分を守ることもできますね。

他にも自己憐憫を抱き続ければ、

悩みを解決するために行動しなくて済みます。

 

行動しなければ現状は変わらない一方で、

一歩踏み出すのは誰にとっても不安なもの。

 

行動することの不安を感じずに、

トイレにこもって自己憐憫を続ける。

 

行動しないことが彼女にとって、

一時的なメリットになっていました。

・周りのせいにし続けられる

・自分を守ることができる

・行動しなくて済む

 

自己憐憫を抱き続けることの

一時的なメリットです。

 

また嘆きのマートルには当てはまりませんが、

自己憐憫をし続けていれば、

周りから心配してもらえるかもしれません。

 

「大丈夫だよ」

「そうだね、つらかったね」

 

心配や共感をしてもらうことで

安心感を抱けたり愛情を感じられる。

 

あるいは人とのつながりを感じられるのも、

一時的なメリットだと言えます。

 

ですがこれらはあくまで一時的なメリット。

長い目で見れば自己憐憫を抱き続けるので、

悩みを抱えたまま人生が過ぎていきます。

「自己憐憫を抱き続けることに、

実は一時的なメリットがあったこと」

 

この事実に気づけるかどうかが、

自己憐憫を手放せるかどうかの

大きな分岐点になって来ます。

 

自己憐憫の直し方

ここまでの話を踏まえた上で、

自己憐憫の直し方をお客様の事例をもとに解説します。

 

ただしここから先を読み進める前に、

大事なことを1つお伝えします。

 

自己憐憫に悩んでいる程に、

行動して少しでも上手くいかないと、

「やっぱり自分はダメだったんだ…」と

自分自身を嘆いてしまうことがあります。

 

自分で自分を嘆く程に、

気づけば自己憐憫で悩む状態に逆戻り。

 

過去は一切関係ありません。

「自己憐憫を克服するんだ」と決めること。

 

強い想いがなければ、

どれだけ方法を知っても

行動に移せず終わってしまいます。

今この瞬間で構いません。

 

「自己憐憫を克服する」

「自分が本当に望む毎日を手に入れる」

 

自分の中で決めてから、

この先を読み進めてください。

 

お客様の事例を紹介します

神奈川県在住の若田さん(仮名)は、

自己憐憫し続ける現状に悩んでいました。

 

私と面談をした際に、

彼女は悩みを打ち明けてくれました。

 

=====ここから=====

 

いつからかは覚えていないけれど、

自分で自分の人生を嘆いたり、

あわれんだりすることが多くなった。

 

・どうせ私はかわいくないし…

・どうせ私は勉強ができないし…

・どうせ私は仕事ができないし…

 

「どうせ私は〜」が口ぐせの様に

頭の中を駆け巡っていました。

でも日常生活ではそんな私を見せず、

出来る限り良い子を演じていました。

 

外では頑張って乗り切って、

家に帰って1人で自己憐憫…

この繰り返しでした。

 

今の旦那と結婚したのも、

正直猫をかぶっていました。

 

「周りが結婚してるし…」

「結婚できそうな相手を見つけて…」

 

こんなことを考えて結婚したものの、

結婚後は旦那とギクシャクしてます。

 

旦那の目を気にして意見を言えず、

「どうせ私は〜」と嘆く日々。

 

そんな私を見て旦那もイラつく。

 

仕事で家庭でも、

気づけば負のスパイラルでした。

 

=====ここまで=====

 

自信のなさに向き合うと決めた

私は若田さんの話を聞きながら、

悩みの原因が自信のなさだと伝えました。

 

また自己憐憫に悩み続けることの

一時的なメリットについても伝えました。

 

若田さんは私と話す中で、

自分の自信のなさと向き合うことを決めました。

 

そして自信のなさと向き合いながら、

自己憐憫を克服すると決めました。

=====ここから=====

 

すべての悩みの原因は自信のなさ。

伊庭さんの言葉は腑に落ちました。

 

私に自信がないから、

「どうせ私は」を繰り返していた。

 

そして自己憐憫が続くことで、

周りのせいにし続けられた。

悲劇のヒロインを演じていたのかもしれません。

 

正直、今の毎日が続くのはもう嫌です。

自信のない現状から卒業したいです。

 

今までは自己憐憫に悩みながらも、

「まぁ生きていけるし」とどこかで妥協し、

気づけば時間ばかりが過ぎていきました。

 

でも今までの自分を手放すために、

このタイミングで一歩踏み出すこと。

これが私に必要なのだと気づきました。

 

=====ここまで=====

 

若田さんが自己憐憫を克服するために取った方法

私は若田さんのお話を聞きながら、

自己憐憫を治すための宿題をお伝えしました。

 

その宿題が「声に出すこと」

 

今までは自己憐憫の気持ちを声に出さず、

頭の中だけでふくらませていました。

私達の脳は物事を声に出すことで、

事実として認識します。

 

「あわれんでいるんだ」という気持ちも、

声に出すことで初めて認識できるのです。

 

一方で頭の中で考えている状態だと、

脳は事実だと認識できません。

 

「あわれんでいるのか…な?」と思い、

モヤモヤを長く引きずり続けるのです。

 

まずは自己憐憫の気持ちを声に出し、

自分の気持ちに気づくこと。

実はここが大きなポイントなのです。

自己憐憫で悩んでいる人は、

ほぼ間違いなく声に出せていません。

 

独り言で構いません。

まずは自分で自分の気持ちを声に出すことです。

 

若田さんには自己憐憫の気持ちだけでなく、

日頃から感じていることを声に出す様に伝えました。

 

ぬいぐるみを使って声に出す

そして若田さんにオススメしたのが、

「ぬいぐるみを使って声に出すこと」

 

ぬぐるみに気を遣う人はいません。

どんな気持ちも素直に声に出せます。

ぬいぐるみは理想の存在になり得るのです。

 

またぬいぐるみは歴史的に見れば、

生きているかの様に扱われて来ました。

 

古代エジプトの頃からぬいぐるみは存在し、

その頃は呪いをかけるために使われていました。

 

単なる物としてではなく、

魂を持った存在として見られていたのです。

ぬいぐるみの好き嫌いに関わらず、

私達はぬいぐるみを生きているかの様に見立てます。

 

まずはぬいぐるみに声に出す。

自己憐憫を治す上でもポイントになります。

 

若田さんにどのような変化が生まれたか?

宿題を実践しながら、

若田さんにどの様な変化が生まれたのか?

 

若田さんの声を紹介します。

 

=====ここから=====

 

伊庭さんの宿題を実践する上で、

さっそくウサギのぬいぐるみを買いました。

 

ぬいぐるみは好きでなかったものの、

声に出すためにデパートで買いました。

 

モヤモヤしたことがあったり、

旦那と言い争いをした後には、

自分の部屋に戻って声に出す。

 

ウサギのぬいぐるみを目の前に出し、

ぶつぶつと気持ちをつぶやきました。

「ぬいぐるみに話しかけるなんて…」と、

最初の頃は抵抗もありました。

 

ですが意識して実践して驚きました。

今までの様に悲しい気持ちに浸ったり、

自己憐憫をし続けることが一気になくなったのです。

 

頭の中で自己憐憫が増大せずに、

声に出すことでその場でスッキリしました。

 

そして自分はどうしたいのかを問いかけ、

日々の生活へとつなげていきました。

仕事で周りの目を気にしてしまった時も、

意識して声に出して自分の気持ちに気づくことで、

モヤモヤを長く引きずることもなくなりました。

 

「若田さん、最近明るくなったね」

「生き生きと仕事してるよね」

 

自分で自分の変化を実感しつつ、

職場の同僚からも褒められることが増えました。

そして旦那との関係でも、

自分の気持ちを素直に伝えられる様になりました。

 

今までは旦那に伝える前に、

「どうせわかってくれない」と諦めており、

その姿勢が旦那にも伝わっていました。

 

「だからケンカになっていたんだな」と

今になって振り返るとわかります。

 

旦那も本音を伝えてくれる様になり、

今まで以上に居心地良くなりました。

 

自己憐憫で悩んでいたのが嘘の様に、

今では自分の変化を実感できます。

 

=====ここまで=====

 

自信がない自分から卒業する

自己憐憫を抱き続ける原因には、

自分の自信のなさがあります。

 

自信のなさと向き合い、

自信がない自分から卒業できれば、

自己憐憫で悩むこともなくなります。

 

居心地が良い人間関係を築け、

自分が本当に望む毎日が実現し始めます。

 

過去は一切関係ありません。

大事なのは今から行動に移せるかです。

自信がない自分から卒業する上で大切な、

自信に対する正しい認識。

 

自己憐憫を手放すための方法等については、

無料メール講座でも詳しく解説しています。

 

自己憐憫を治しながら

本当に望む毎日を手に入れたいならば、

まずは無料メール講座で学んでください。

 

本日も最後まで読んで下さりありがとうございました!

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

         

千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。