18Jul
[最終更新日]2025/10/20

こんにちは、伊庭和高です。
今回のテーマは完璧主義。
仕事でもプライベートでも、
完璧主義をしてしまい悩んでいる人は多いです。
「完璧主義の一面が出てしまう…」
「自分を追い込みすぎて苦しい…」
こうした声は年齢や性別を問わず、
多くの方から寄せられます。
完璧主義を続けても、
幸せな未来は待っていません。
ストレスを感じやすくなったり、
人間関係で悩みを抱きやすくもなります。
今回はぬいぐるみ心理学の視点から、
完璧主義に悩む原因と克服法を解説します。
目次
完璧主義の末路は3つ
完璧主義のままでいると、
どんな未来が待っているのか?
3つの未来が待っていますが、
どれも幸せなものではありません。
人間関係が悪化する

完璧主義が行き過ぎると、
周りにも完璧を求めてしまいます。
「どうしてこれができないのか?」
「もっと完璧にやって欲しい」
完璧を求めるほど、
相手は潰れてしまうでしょう。
自分はダメなのかと落ち込んでしまうのです。
あるいは反感を持たれて、
関係が悪化することもあります。
周りに完璧さを求めるほど、
人間関係のストレスも強まるのです。
自分を認められない

「まだできるはず…」
「もっと頑張らないと…」
「これしかできないのか…」
完璧主義の人ほど、
自分を認められません。
できていない点に意識が向くので、
自分で自分を認められないのです。
たとえ周囲が評価してくれても、
「そんなことはない」と思ってしまいます。
どれだけ完璧さを追い求めても、
本当の意味で自分を認められないのは辛いです。
心身の不調になる

そして完璧主義を続ければ、
心身に負担をかけてしまいます。
無理して頑張り過ぎたり、
相手の言動にイライラすることも増えます。
急に体調を崩したり、
メンタルに影響が出ることもあります。
完璧さを求めるほど、
心身ともに限界を迎えてしまうのです。
完璧主義の根本原因

私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさだとお伝えしています。
完璧主義になってしまうのも、
自信のなさが根本的な原因です。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
自信があれば完璧さを追い求め過ぎません。
完璧「主義」とは、
完璧さを求め過ぎた状態なのです。
食べ過ぎ、飲み過ぎという様に、
何事も行き過ぎると反動が現れます。
自信があれば完璧さを求め過ぎないのです。
ですが自信が持てない時ほど、
必要以上に完璧さを求めてしまいます。
自分を認められなかったり、
周りに完璧さを求めてしまうのも、
自信がない時に起こりがちです。
また私は、完璧主義の度合いを診断する心理テストを開発しました。
12個の質問(二択)に答えるだけで、
完璧主義にどれだけ悩んでいるかが判明します。
こちらも合わせてやってみてください。
「具体的にどんな自信のなさがあるのか?」
完璧主義に悩む人は、2つの自信のなさがあります。
どちらか1つに該当することもあれば、
両方に当てはまることもあります。
周りの目を気にしている

完璧主義に悩む人は、
周りの目を気にしています。
「怒られたらどうしよう…」
「否定されたらどうしよう…」
「評価が下がらないようにしなきゃ…」
この様に周りの反応や評価が気になるほど、
完璧にしなきゃと追い込んでしまいます。
また周りと自分を比較しやすい人も、
完璧さを求め過ぎてしまいます。
完璧主義になってしまう前提には、
自分以外の誰かの存在があるのです。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、
完璧主義に悩む人は他人軸です。
失敗を恐れている

「上手くいかなかったら…」
「間違えたら…」
「ミスをしたら…」
この様に失敗を恐れるほど、
完璧主義になってしまいます。
失敗しない様にと思い、
必要以上に自分を追い込んでしまうのです。
どれだけ頑張っても、
完全に完璧にはできません。
それなのに何度も確認したり、
必要以上に時間をかけ過ぎてしまい、
自分を追い込んでしまうのです。
幼少期の記憶も影響している
私たちの自信のなさは幼少期に形成されます。
私たちは誰もが生まれた時は、
自分らしく自由に振る舞えていました。
完璧主義に悩んでいる赤ちゃんなど、
どう考えてもいません。
ですが成長し大人になるにつれて、
自信のなさに直面し完璧主義になってしまうのです。

また私たちは親との関わりが、
すべての人間関係のスタートです。
親との関係で形成された自信のなさが、
その後の人間関係に影響を与えてしまいます。
「親の顔色をうかがっていた」
「良い子で優等生を演じていた」
「親も完璧主義だった」
「ちゃんとしなさいと言われ続けた」
たとえばこうした背景があれば、
完璧主義になりやすいのです。
完璧主義になってしまった背景に、
親との関係が影響する人もいるのです。
悩みは形を変えて繰り返される

自信のなさと向き合わなければ、
悩みは形を変えて繰り返されます。
異動や転職や引っ越しなど、
環境や付き合う相手を変えても、
完璧主義に悩まされてしまうのです。
確かに環境を変えることで、
気持ちはリセットされるでしょう。
ですが周りを変えても自分が変わらないと、
完璧主義の言動を取ってしまうのです。
「転職しても完璧主義の一面が出てしまった」
こうした相談はよく寄せられます。
完璧主義に悩む状況は、時間が解決してはくれないのです。
完璧主義の治し方
次にぬいぐるみ心理学の視点で、
完璧主義の治し方を解説します。
2つの方法を繰り返し実践することで、
完璧主義を克服できる様になります。
自分の気持ちを声に出す

最初の方法が、「自分で自分の気持ちを声に出すこと」
完璧主義に悩んでいる人ほど、
自分の気持ちを声に出していません。
声に出さず頭の中で考え込んでしまうのです。
私たち人間は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
一説では1日に頭の中で考えることの9割が、
ネガティブな内容と言われています。
周りの評価や反応が気になったり、
失敗を恐れてしまうのは、
決まって頭の中で考えている時です。
完璧にやらなきゃという気持ちも、
頭の中で考えるほど浮かびやすくなります。
どんな気持ちも、まずは声に出して受け止めること。
独り言をぶつぶつとつぶやくことが、
完璧主義を抜け出すポイントです。
ちなみに自分の気持ちを声に出す上では、
ぬいぐるみを活用するのが効果的です。
詳細は無料メール講座で解説していますが、
意識してぬいぐるみを活用することで、
完璧主義で苦しむことがなくなります。
自分を主語にして問いかける

自分の気持ちを声に出した後は、
「どうしたいのか?」と問いかけます。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
完璧主義に悩まされる人ほど、
自分を主語にして問いかけられていません。
自分よりも先に相手のことを気にして、
自分自身を追い込んでしまいます。
・しなきゃ
・するべき
・した方がいい
・して欲しい
・してあげる
たとえばこれらの言葉は自分ではなく、
誰かのことを先に考えています。
これらの言葉が浮かぶほど、
完璧にやらなきゃと思いやすいのです。
自分を主語にして問いかけることは、
完璧主義をやめるために不可欠です。
お客様のエピソードを紹介します

完璧主義の悩みを克服したお客様の声を、
ここから先は紹介します。
兵庫県在住の本田さん(女性)は、
完璧主義をやめたいと相談して下さりました。
=====ここから=====
私は子供の頃から、
何でも完璧にやろうとしていました。
勉強や部活等の学校生活、
そして日常の物事まで…
「私は何でも完璧にやりたいんだ」と、
それが自分の個性であるかの様に思っていました。

ですが大人になり仕事をするうちに、
完璧にやろうとして疲れが蓄積する様になりました。
何でも完璧にこなそうとするので、
その分だけ仕事が遅くなったり残業も増えたり…
休日に仕事を持ち帰ってやったりもしましたが、
どれだけやっても安心はしませんでした。

常に心が休まる瞬間がなく、
家に帰っても仕事のことで頭がいっぱいに…
「完璧にやりたいはずなのに疲れるのはなぜ?」
こんな疑問を抱きながら、偶然伊庭さんのサイトを見つけました。

「完璧主義の原因は自信のなさ」
この言葉を目にした時、ハッとしました。
完璧にやりたいと思い込んでいたものの、
自分の自信のなさが影響を与えていたなんて…

確かに振り返れば、
完璧主義の背景には自信のなさがありました。
・仕事ができない人だと思われたらどうしよう
・周りから嫌われたらどうしよう
・失敗したらどうしよう
不安や怖れを感じ続けながら、
気づけば完璧主義な自分に徹していました。

完璧さを今後も追い求める限り、
心が安まらない毎日が続いてしまう。
完璧主義な毎日はツラい…
もう完璧主義はやめたい…
そのためにも、自分の自信のなさと向き合いたい。
伊庭さんとお話しながら、
現状から抜け出したいと強く感じました。
=====ここまで=====
本田さんに起こった変化

私は本田さんとお話をした上で、
今回紹介した2つの方法をお伝えしました。
また本田さん個別の状況を踏まえ、
本田さん専用の宿題をお伝えしました。
日々の生活で素直に実践いただく中で、
本田さんの日常に確かな変化が生まれました。
=====ここから=====
「完璧主義の人は頭で考えている」
伊庭さんが伝えて下さった言葉を、
日常の中で何度も実感しました。
確かにこれまでの私は、
常に頭でばかり考えていました。
全くもって声に出すことがなく、
思考で完結させていました。
「声に出すって当たり前じゃん」
私の思い込みはガタガタと崩れ去りました。

そして意識して声に出すうちに、
完璧主義な自分が次々に消え去っていったのです。
仕事を家まで持ち帰ることもなくなり、
残業の回数や時間も激減しました。
それでいて仕事のクオリティは上がり、
以前よりも周りから評価されることが増えました。
完璧主義を手放したのに、
結果として仕事で成果が出始め、
私自身もビックリしています。

そして職場の同僚も私の変化に驚いていました。
「前は気難しそうだった…」
「どこか関わりにくかった」
「でも今は何か穏やかになってる」
「雰囲気が明るくなってる」
完璧主義だった頃の私は、
知らない内に人間関係も難しくしていたのでしょう。
自信のなさと向き合うことで、
幸せな人間関係が築ける様になり始めました。
ほんの数ヶ月前までの自分と比べて、
数々の変化を実感しています。
=====ここまで=====
完璧主義はやめられる

完璧主義は性格ではありません。
原因である自信のなさと向き合うことで、
完璧主義な自分を手放すことができます。
今よりも肩の力が抜けた状態で、
仕事にプライベートに取り組めます。
自信のなさと向き合うポイントや、
具体的にどのように向き合っていけば良いのかは、
無料メール講座でも詳しく解説しています。
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者

伊庭 和高(いば かずたか)
自信の専門家。三重県鈴鹿市出身。その後、千葉県千葉市で育つ。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで9年間で7000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
2025年9月にPHP研究所より『大人だって、ぬいぐるみに癒されたい!』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。
