28Jun
[最終更新日]2021/08/12
こんにちは、伊庭和高です。
突然ですが、オキシトシンって知ってますか?
人間の体内から分泌されるホルモンの1種で、
ストレスを和らげ安心感や幸福感をもたらすホルモンとして近年注目されています。
オキシトシンが分泌されればされるほど、
言い様のない安心感や幸福感に包まれる。
もっと具体的に効能を伝えると、
・不安感や恐れが軽減される
・心が癒される
・人と関わりたいと自然に思える
・人と親密に関わりたいと思える
・日常生活における意欲が向上する
・感染症の予防につながる
など、良いことづくめのホルモンなのです。
男性も女性も分泌するホルモンの1種で、
これまでは医学的側面から使われていましたが、
最近は人間関係の側面からも注目されています。
このオキシトシン。
分泌方法について未解明な部分も多いのですが、
実は人と触れ合うことで自然と分泌されることが最近の研究で明らかになっています。
誰かとハグしたり、握手したりすれば、
それだけでオキシトシンが分泌されるのです。
ありのままの自分でいる上でも、
自分の心に素直に振る舞う上でも、
オキシトシンが分泌されていれば自然と自分らしくいられる。
さぁ皆さん、今日からさっそくハグしましょう!
・
・
・
まぁ、無理ですよね(笑)
欧米だとハグや握手が文化として成立しており、
よほど失礼でなければ初対面でもやれちゃいます。
ですがここは日本。
いきなりハグをしようものなら、
「この人、ちょっと変だな」と思われかねませんし、
男性ならセクハラ疑惑をかけられるかもしれません。
「よし、自分らしく振る舞おう」
「いつも安心感に包まれている」
「人と自然と関わりたいな」
この様な気持ちに自然となれるオキシトシン。
ぬいぐるみ心理学を実践する上でも、
ぜひ有効に活用したい所です。
オキシトシンを増やす最強の方法は【抱き枕との触れ合い】
さて、ここからが本題です。
実は先日、友達からこんな話を聞きました。
「この前のためしてガッテン見た?」
「オキシトシンの特集してたんだけど、
実はぬいぐるみが効果を発揮するんだって」
私の家にテレビはないので見れなかったのですが(笑)、
この言葉は衝撃的でした。
「オキシトシンの分泌とぬいぐるみに関連性がある?」
そこでためしてガッテンのサイトを見たり、
あるいは本を読む中で、ぬいぐるみ心理学的にこの現象を解明してみました。
日本人は日常生活の中で、スキンシップをとれる機会が少ない。
でも実は、抱き枕を抱きしめながら電話をすることでも、
オキシトシンは分泌される。
抱きしめることで肌感覚を感じられ、
話しかけることで相手の存在も感じられる。
結果、オキシトシンが分泌される。
ためしてガッテンではこんな研究成果を伝えていました。
意外と知らない人も多いのですが、
抱き枕はぬいぐるみです。
素材的にぬいぐるみと近いものも多く、
キャラクターの形をした抱き枕も普通にあります。
※詳しくはこちらの記事で解説しています。
つまり、「抱き枕を抱きしめながら電話する」というのは、
「ぬいぐるみを抱きしめながら話しかける」のと同じです。
ぬいぐるみを抱きしめたり話しかけたりすることで、
安心感や居心地の良さを感じることは、
ぬいぐるみ心理学を通して確信が持てています。
実はこの方法。
最強のオキシトシン分泌法なのです。
ハグや握手以外のオキシトシン分泌法として、
例えば以下の行為をすることが推奨されています。
・友達と食事をする
・友達とおしゃべりする
・誰かにプレゼントを贈る
ですが相手の目を気にして自分を抑えていたら、
オキシトシン分泌どころの話ではありません。
逆にストレスを抱えることになりますよね。
その点ぬいぐるみは完全に理想の存在。
自分の想い通りになる存在なので、
一切ストレスを感じることがありません。
素の自分を出したいけど、どうも気持ちが乗らない。
何だかモヤモヤする。
寂しさや不安を感じて動けない。
そんな時は、ぬいぐるみを通してオキシトシンを分泌させましょう。
ではここで、ぬいぐるみを使ったオキシトシン分泌法。
オススメの方法を紹介しますね。
ぬいぐるみとの触れ合い方ですが、
抱きしめられるならそれが一番。
ハグしている様な感覚になります。
あるいはぬいぐるみの頭をなでたり、
ポンポンと触ってみるのも効果があります。
手をぎゅっと握ってみても良いでしょう。
ポイントは「ぬいぐるみに触れること」です。
そしてもう1つのポイントは、
「ぬいぐるみに話しかけること」です。
ぬいぐるみにはほぼ100%素の自分を自然と出しています。
知らず知らずの内に、人に見立てているんですよね。
できるなら小さくても声に出して、
何かしら話しかけ続けて下さい。
「ぬいぐるみに触れながら話しかける」
これを行うことで、オキシトシンが分泌されます。
・安心感や幸福感に包まれる
・不安感や恐れが軽減される
・心や癒される
・人と関わりたいと自然に思える
・人と親密に関わりたいと思える
・日常生活における意欲が向上する
こうした効果が自然と生まれるのです。
最後に、ぬいぐるみを通してオキシトシンを分泌させる方法。
これは実生活の様々な場面でも活用できます。
例えば学校教育。
クラスになじめていない生徒と向き合うため、
あるいはいじめられている生徒と向き合うため、
ぬいぐるみに触れて話しかけてもらうのです。
自分のお気に入りのぬいぐるみでも良いですし、
特になければ新たに買っても良いでしょう。
※ちなみに新たに買うなら、クマのぬいぐるみがオススメです。
ぬいぐるみに触れながら話しかけるだけでも、
不安が軽減されて「自分は自分で良いんだ」と思える様になります。
生徒が何を感じているのか知れるかもしれませんし、
そうでなくても悩みや苦しみを吐き出すことができます。
例えば夫婦関係。
普段なかなかコミュニケーションがとれてなければ、
ぬいぐるみを通して自分の本音を確かめることができます。
安心感を抱いた上で、自然と相手に本音を伝えられる。
自分の心に素直に振る舞えるので、
お互いに本音を言うキッカケが生まれます。
ケンカした時に仲直りするキッカケとしても、
なかなか使える方法ですよ。
お互いにお気に入りのぬいぐるみを持っても良いですし、
2人で共通のぬいぐるみを1体、家に置くのも良いですね。
あるいはアロマセラピーやヨガ、
癒しや自分と向き合うことを大事にしている活動でも、
ぬいぐるみと触れ合い話しかけるのを取り入れるだけで、
より一層自分と向き合って癒すことができます。
その他、職場で部下の本音を引き出したり、
高齢者に心の安らぎをもたらす介護的な側面など、
あらゆる場面でぬいぐるみは活用できます。
ぬいぐるみと触れ合い話しかけるだけで、
オキシトシンが分泌される。
これは意識的に取り入れていきましょう。
本日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。