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ぬいぐるみの旅行ツアーに申し込む理由〜ウナギトラベルについて〜

[最終更新日]2020/12/15

 

 

 

最近テレビや雑誌で注目されている会社に

「ウナギトラベル」があります。

 

何をしている会社かというと、

お客さんのぬいぐるみを預かって、

観光名所等を巡るツアーを企画しています。

 

その途中で、ぬいぐるみの写真を撮り、

お客さんに後日、ぬいぐるみと一緒に送ります。

 

旅行の最中にはFaceboookやTwitterで

様子が投稿されるなど臨場感も満載。

 

いわば、「ぬいぐるみツアー代理店」の様なものです。

※ウナギトラベルのホームページはこちら

 

 

「ぬいぐるみを旅行させる」

 

一連の報道を見て、

「すごく共感する!」と好意的な反応もある一方で、

まったく理解できない」という反応もあります。

 

実際、私の周りでもほぼ二分されました。

 

 

もちろん、ツアーに申し込むには参加料もかかります。

形としてはビジネスであって、ボランティアではありません。

 

申し込む人は子どもというよりは大人が多くなっていきます。

自分が旅行に行けないにも関わらず、ぬいぐるみのために申し込むわけです。

 

この記事では、

「なぜぬいぐるみの旅行ツアーに大人が申し込むのか」

その理由を考えていきます。

 

ぬいぐるみ心理学無料講座

ぬいぐるみは自分の分身」

ぬいぐるみ 話しかける なぜ 理由 画像

『おもちゃと遊具の心理学』という本では、

子どもはぬいぐるみに理想の世界を重ね合わせると言われています。

 

自分の思うがままに世界を作り、

まるで分身の様にぬいぐるみを扱います。

 

ぬいぐるみが子どもに反抗することはないので、

自然と思い入れも増してきます。

 

ウナギトラベルを紹介した記事の中で、

利用者インタビューに以下の様なコメントが寄せられていました。

 

 

「仕事で忙しくてなかなか旅行に行けない。

ならば、ぬいぐるみに旅行に行ってもらい、その写真を見たい。」

 

完全にぬいぐるみを自分の分身であるかの様に捉えていますよね。

 

 

また、先ほど伝えた様に、

人はぬいぐるみに理想の世界を重ね合わせます。

 

ということはつまり、持ち主自身も現実世界で、

「ぬいぐるみに重ね合わせた理想の世界が体現できたらいいのにな」

と思っています。

 

ですが、ぬいぐるみとは違い、

現実世界には自分の思い通りにならない多数の人がいます。

 

また、成長するに連れて周囲に合わせて自分を抑えたり、

良い子を演じることを覚えていきます。

 

「現実世界では理想の世界を表現しきれない」

このことに、無意識ながらも気づいているんです。

 

だからこそぬいぐるみが主人公として現実世界を旅行する、

というツアーに魅力を感じるのではないでしょうか。

 

 

PS

ぬいぐるみを旅行させるって、本当に面白い発想ですよね。

実際のところ、メディアから注目され、大人の利用者もいます。

 

まだまだ発展していきそうな予感がプンプンしますね。

 

私も、ぬいぐるみ心理学を発展させて、

いつかウナギトラベルさんと一緒に何かできたら・・・とひっそり思っています。

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

         

千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。