3Dec
[最終更新日]2022/06/15
こんにちは、伊庭和高です。
さて、不定期でお伝えしているお客様の声。
実はこれまで女性のお客様ばかりを紹介して来ましたが、
もちろん男性のお客様もいます。
実際オンライン個別相談にも男性のお客様が来て下さります。
すべての悩みの根本にあるのは「自信のなさ」
これは性別を問わず共通していることなので、
男性でも女性でも活かしていただけるのがぬいぐるみ心理学です。
ということで今回は男性のお客様の声を紹介します。
埼玉県在住の藤田さんのケースです。
私とお話し開口一番伝えて下さった言葉。
それが「自分の本音がわからない」でした。
「どういうことだろう…」と詳しく話を聞いていくと、
藤田さんが本音がわからないと感じる背景が見えて来ました。
=====
自分は2人兄弟の長男で、
弟はどちらかというとやんちゃな方。
自分は小さい頃から真面目な方で、
周りから見れば優等生だったと思います。
先生にも反抗的な態度を取った記憶がなく、
勉強もそれなりに頑張って来ました。
でも大人になるにつれて、
自分の意見を相手に伝える時に気を使う様になりました。
「相手にどのように伝えたら良いのか」
まず相手のことを考えてしまう。
相手を傷つけない様に…
相手に断られない様に…
相手が悲しまない様に…
相手のことを考えた結果、
次第に自分の本音が何だか気づけなくなる。
そして頭に自分の意見が浮かばなくなる。
それでも周りとは普通に関わっていけたけど、
「藤田は話す言葉に感情がこもってない」と言われることもあり、
正直自分で自分のことがわからなくなっていました。
就職活動も世間的には安定していると言われる企業を見て回るものの、
どこか当たり障りのない志望理由しか言えず、
結果的に就職できたものの、強い思い入れのない企業でした。
「仕事に没頭しよう!」
「出世すれば、評価されれば気持ちも変わるかも!」
そう思い仕事に精を出した時期があったものの、
周りから評価されるために気を使い続け、
気づけば自分が何をしたいのかがわからなくなってしまう。
確かに周りから評価され、出世もしたけど、
「これじゃないんだよな…」と悩みながら現在に至っています。
そんな中でふと実家に帰省し、
子供の頃に持っていたぬいぐるみが目に止まり、
そこから伊庭さんのサイトにたどり着きました。
=====ここまで=====
自分の意見を伝える時に、
つい相手の反応を気にしてしまう。
その結果、どこか当たり障りない言葉を発し、
自分はもちろん、相手にも本心が伝わらなくなってしまう。
最終的には自分が何を感じているのか、
自分で自分の気持ちがわからなくなってしまう。
過去の私もまさにこの状態でした。
男性が1日に話す言葉は女性の3分の1と言われています。
「声に出すこと」は男女問わず非常に大切なのですが、
特に男性の場合は意識して声に出すことが大切です。
また、これは私も痛感しているのですが、
男性は本当は大丈夫じゃない時にも、
「大丈夫です」とつい口走ってしまうことがあります。
どこか強がってしまい本心を隠してしまう。
ですが悩みの根本は解決していないため、
モヤモヤした感情を引きずり続けるのです。
だからこそ私は藤田さんに対して、
「どんな感情も声に出すこと」を繰り返し伝えました。
また、私に対してメールを送る際にも、
「モヤモヤした感情は整理せず、
誤字脱字があって良いからそのまま送って下さい」と伝えました。
「もう変わりたい」
「自分の本音に気づき、意見を伝えられる様になりたい」
藤田さんからこうした言葉を何度も発していたので、
私も藤田さんに宿題をお伝えし、
具体的に日常生活からぬいぐるみ心理学を実践していただきました。
藤田さんに対して特に意識していただいたのは、
「本当はどうしたかったのか?」を振り返ること。
いざぬいぐるみ心理学を実践しようにも、
どうしても相手の反応を気にしてしまう自分が顔をのぞかせます。
相手を目の前にしても、
自分の気持ちを抑えてしまうこと。
どれだけ意識して実践しても、
1日2日で劇的に変化が起こることはありません。
そこで相手の反応を気にしてしまった時は、
「なぜ気にしてしまったのか」
「相手を目の前にしてどんな感情だったのか」
「自分の気持ちを伝えたらどうなってしまうと思われたのか」
という様に、その時の感情を声に出していただきました。
そして「本当はその時どうしたかったのか?」を問いかけていただきました。
例えるなら、模試の解き直しをする感覚。
全く同じ問題は出題されませんが、
類似問題は出題されるので、
間違えた問題を解き直すことは大切です。
藤田さんにも上手くいかなかった場面を振り返り、
解き直しの過程を踏んでいただきました。
私とのメールを通して根気強く、
模試の解き直しを続けた結果、
藤田さんにも着実に変化が生まれました。
・周りの反応を気にして、断れなかった飲み会が断れる様になった。
・仕事において自分の意見をまず伝えられる様になった。
・お互いの意見を伝え合いながら仕事ができる様になった。
自分の意見に気づき、伝えられる様になっていきました。
そして同僚からも、
「最近藤田変わったよね」と言われ始めました。
何より藤田さん自身が変化を実感し、
「自分の本音に気づける様になり始めた」と言っていました。
無意識に自分の気持ちを抑え込むのではなく、
本音に気づいて一歩ずつ行動に移すことができ、
自分の人生を生きている感覚が強まったと言っていました。
自分の気持ちを抑えながらも、
生きていくことはできます。
ですがそこに自分の意思はなく、
「何のために生きているのか?」と自問自答する未来が待っています。
自分の本音に気づくこと。
そしてそれを周りに伝えること。
自分で自分の人生を生きている感覚が一層強まります。
藤田さんの変化を目の当たりにして、
私自身も強く感じています。
本日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者

伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で4000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では850以上の記事があり、月に11万以上のアクセスがある。
受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年4月、ついに1冊目の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版(増刷)。Amazonおよび全国書店にて販売中。