19Oct
[最終更新日]2020/11/09
こんにちは、伊庭和高です。
いきなり、ショッキングなタイトルをつけましたが、
これ…実は本当なんです。
ぬいぐるみや人形と聞くと、
「子どものおもちゃでしょ?」
という声ばかり聞こえてきそうです。
実際、こちらの記事に書いた様に、
大人がぬいぐるみを持っていることを
不安視する声って、結構多いんです。
ですが、本来ぬいぐるみは大人のものであったことが、
歴史的にも証明されています。
『おもちゃと遊具の心理学』という本では、
文明発達以前、いわゆる原始時代の頃にも、
人形らしきものがあったと述べられています。
ただし、こうした人形は宗教や
魔術などと深く結びついていて、
大人の信仰・欲望・恐怖などを
具現化するものとして使用されていました。
※日本で言うと比較的最近もありますが、
「呪いの人形」が良い例ですね。
つまり、ぬいぐるみは本来、
宗教や魔術のために作られた「大人用」のものでした。
今でこそ子ども用のおもちゃとして知られてますが、
当時は子どもがさわったら危ないとまでされていました。
さすがに今は原始時代とは違いますが、
先ほど伝えた呪いの人形の例でもわかる様に、
こうした目的でぬいぐるみや人形は
今でも一部で使われています。
時代は変わったものの、
ぬいぐるみは大人が使用するものとして使われ始めていた。
この背景を考えれば、
大人がぬいぐるみを持つことは、
むしろ普通のこととも捉えられますね。
PS
とはいえ、文明が始まってからは、
徐々に子どももぬいぐるみを持って遊ぶ様になりました。
古代ギリシャやローマの文学作品には、
子どもに人形を売っている場面がいくつも見られます。
また、女の子にいたっては、
結婚と同時にぬいぐるみを手放し、
神様へ奉納する儀式も行われていたとされています。
最初は大人専用のものだったものの、
次第に子どもの遊び道具として発展していったんですね。
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。