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ぬいぐるみのお泊まり会の心理的効果とは?子供も大人も共通!

[最終更新日]2024/07/30

こんにちは、伊庭和高です。

 

私はぬいぐるみ心理学を開発し、

これまで7000名以上の相談に乗ってきました。

 

そして最近ではぬいぐるみのお泊まり会について、

問い合わせを受ける機会も増えています。

 

以前に出演した山梨放送のラジオ番組でも、

県内でぬいぐるみのお泊まり会が開催され、

ぬいぐるみの心理的効果に注目したことから、

番組ディレクターより出演依頼をいただきました。

 

子供が対象のイベントが多いですが、

大人が対象のイベントも増えています。

 

「ぬいぐるみのお泊まり会とは何なのか?」

「子供や大人にどんな影響があるのか?」

 

今回はぬいぐるみ心理学の視点から解説します。

 

ぬいぐるみのお泊まり会とは?

最初にぬいぐるみのお泊まり会について、

簡単に概要を説明します。

 

自分が持っているぬいぐるみを、

お泊まり会(宿泊イベント)に参加させること。

 

特に図書館でのお泊まり会が主流になっています。

 

流れはイベントによって異なりますが、

参加者がぬいぐるみと一緒に図書館を訪れ、

まずは司書の方の説明を聞いたり、

本の読み聞かせを行います。

 

その後に参加者は帰宅し、

ぬいぐるみだけが図書館に残ります。

 

ぬいぐるみが本の整理をしたり、

図書館内で寝てみたりと、

一夜を明かすことになるのです。

 

参加者にはSNS等を通してリアルタイムで、

図書館のぬいぐるみの様子が送られてきます。

 

自分のぬいぐるみが何をしているのか、

普段と違った様子を楽しめるのです。

 

ぬいぐるみのお泊まり会の心理効果

お泊まり会を開催することで、

本に親しんでもらったりする狙いがあるでしょう。

 

ただしぬいぐるみのお泊まり会は、

別の心理的効果を生む可能性が高いのです。

 

心理学の分野で言われているのは、

私たち人間はぬいぐるみに対して、

ほぼ100%ありのままの自分をさらけ出すこと。

 

赤ちゃんがお母さんに抱く安心感や愛着を、

ぬいぐるみに対しても抱くと言われているのです。

 

ぬいぐるみの前では素の自分を出せたり、

ため込んだ気持ちも吐き出せたり、

自分の理想の世界を表現できるのです。

 

またぬいぐるみは自分の分身だと考えられます。

 

ぬいぐるみの前でありのままの自分をさらけ出せるので、

ぬいぐるみは自分自身だと言い換えられるのです。

 

つまりお泊まり会に参加したぬいぐるみは、

自分自身の分身だと言えます。

 

ぬいぐるみの様子を楽しみつつ、

参加者は自分が図書館の中にいる様な感覚を抱くのです。

 

そのため自然と感情移入できてしまいます。

 

ぬいぐるみが本と親しんでいれば、

イベント終了後に同じ本を読みたいと思えたり、

図書館を再訪しようと思えるのです。

 

本に興味関心を持ってもらう上でも、

ぬいぐるみのお泊まり会は効果があると考えられます。

 

大人も子供も共通の心理効果が得られる

ぬいぐるみに無条件で安心感や愛着を感じるのは、

子供だけでなく大人も共通です。

 

ぬいぐるみが好きかどうかに関係なく、

私たち人間はぬいぐるみの前では無意識に、

ほぼ100%ありのままの自分をさらけ出せるのです。

 

そもそも歴史を振り返ると、

ぬいぐるみは古代エジプトの頃から存在したと言われています。

 

その頃は今の様なふわふわした物ではなく、

土やワラで作られていたと考えられています。

 

そして当時のぬいぐるみは、

宗教儀式や呪いをかける目的で使われていたのです。

 

そのため単なる物ではなく、

魂を持った存在だと考えられていました。

 

だからこそ私たちはぬいぐるみを見ると、

何だか心がある様に感じてしまうのです。

 

ちなみに当時のぬいぐるみは神聖な物だったので、

子供は触れてはいけないと考えられていました。

 

ぬいぐるみのルーツを振り返ると、

大人が使うものだったのです。

 

「大人がぬいぐるみを持つのは恥ずかしい…」

 

こうした声も時おり寄せられますが、

ぬいぐるみの歴史を振り返ると、

決して変なことではありません。

 

最後に

ぬいぐるみお泊まり会の開催には、

大人も子供も嬉しい心理効果があります。

 

現在は図書館でのイベントが主流ですが、

今後は他の施設でも同様のお泊まり会が開催される可能性はあります。

 

ぬいぐるみは単なる物ではなく、

生きているかの様に見立ててしまう存在です。

 

また私たちはぬいぐるみのことを、

自分自身の分身だと考えてしまいます。

 

心理学的には「投影」とも言いますが、

無条件の安心感を抱けるぬいぐるみを、

自分自身に重ね合わせて見ているのです。

 

私としてもぬいぐるみの持つ可能性が、

こうして多くの方に広まっていくのは嬉しいです。

 

私自身は日常生活の悩みを解決するうえで、

ぬいぐるみとの関わり方をお伝えしています。

 

著書『ストレスフリー人間関係』においても、

具体的なぬいぐるみとの関わり方は解説しています。

 

ぬいぐるみと意識して関わることで、

仕事や私生活での悩みが解決し、

穏やかな気持ちで日々を過ごせる様になります。

 

本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

         

千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。