29Oct
[最終更新日]2025/10/28

こんにちは、伊庭和高です。
期待に応えようとして疲れてしまう悩みは、
年齢や性別を問わずよく寄せられます。
仕事で「また上司の期待に応えなければ」と思い、
恋愛で「もっと喜ばせなきゃ」と相手に尽くし、
夫婦関係でも「パートナーや家族の期待に応えなきゃ」と自分を削っていく。
気づいたら心がボロボロで疲れがたまっていませんか?
「期待に応えたい」という思いは誰しもありますが、
それが強くなるほど心が耐えきれなくなります。
限界を迎えた時に爆発し心身の不調が発生したり、
人間関係が悪化してしまうこともあります。
今回はぬいぐるみ心理学の視点で、
期待に応えて疲れてしまう人の心理背景を解説します。
その上で現状を抜け出す方法を、
独自の切り口からお伝えします。
目次
期待に応えたいのは性格ではない

「期待に応えたいのは性格なので変えられないのでは?」
こうした質問が寄せられることがありますが、
それは間違っています。
生まれた時から期待に応えようとする赤ちゃんは、
どう考えてもいません。
泣きたい時に泣き、笑いたい時に笑い、
欲しい物は欲しいと主張していました。
誰かの期待に応えるのではなく、
自分本位で振る舞っていたのです。
つまり期待に応えたい気持ちとは、
生まれ持った性格ではなく後天的に身に付いたものです。
なぜ期待に応えたいと思ってしまうのか?

それでは期待に応えたいと思うのは一体なぜなのか?
そもそも相手がいるから、
相手の期待に応えようとするわけです。
特定の誰かや不特定多数の期待に応えるため、
自分で自分を追い込んでしまいます。
つまり期待に応えたいのは、
相手の存在を前提としています。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、
他人軸になっているので期待に応えたいと思うのです。
期待に応えたい気持ちが強まるほど、
疲れやストレスをため込んでしまいます。
「具体的にどんな他人軸があるのか?」
これから3つ紹介しますが、
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
①周りの評価や反応を気にしている

「良い評価につながるかな…」
「失望されない様にしないと…」
「任された仕事はすべて引き受けなきゃ…」
この様に周りの評価や反応を気にするほど、
期待に応えようとしすぎてしまいます。
期待に応えることで評価が上がったり、
評価が下がるのを防げると思っているのです。
ですがどれだけ周りのことを気にしても、
周りが何を考えているかはわかりません。
正解がわからない問題を解き続ける様に、
次第に心がすり減ってしまうのです。
②見捨てられ不安・承認欲求

他人の期待に応えた時に「認められた」と感じ、
その承認が自分の価値になっている人は、
断れない・頼まれごとを引き受けてしまう傾向があります。
「頼まれごとを断ったらどうしよう…」
「もう見捨てられてしまうのではないか…」
こうした不安から相手の期待に応えようとするのです。
周りの期待を最優先に考えてしまうので、
次第に自分の気持ちがわからなくなったり、
どこかでガス欠を起こしてしまいます。
③良い子を演じている

良い子や優等生を演じがちな人は、
周りの期待に応えすぎる傾向があります。
周りの期待に応えれば良い子でいられるからです。
この場合は幼少期に親と関わる中で良い子を演じるケースが多いです。
親との関わりが私たちの人間関係のスタートです。
親と関わる中で形成された思い込みは、
学校・友達・恋愛・職場と成長する中で、
あらゆる人間関係に当てはめる様になります。
自信のなさが原因です

私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさだとお伝えしています。
相手の期待に応えたいと思いすぎるのは、
自信のなさが背景にあります。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
自信があれば自分の気持ちを大事に行動できます。
必要以上に周りの期待に応えずに振る舞えるのです。
一方で自分に自信がないから、
相手の期待に応えることを優先し疲れてしまいます。
先ほど紹介した3つの心理背景も、
自信のなさが根底にあるのです。
期待に応えるのを優先した末路とは?

周りの期待に応えるのを優先し続けても、
幸せな未来は待っていません。
期待に応える中で疲れてしまい、
心身に不調が出てしまうこともあります。
あるいは期待に応えたつもりが、
相手から怒られたり失望されたりと予想外の反応が返ってくることもあります。
自分の評価や価値を相手にゆだねている状態なので、
精神的に不安定だと言えます。
また転職や異動や引越しなどで環境を変えても、
自分が変わらなければ同じ悩みを繰り返します。
期待に応えすぎて疲れてしまう状況は、
時間が解決してはくれないのです。
ただし先ほどもお伝えした様に、
生まれた時から期待に応えすぎる人はいません。
生まれ持った性格ではなく、
成長する中で後天的に身についたものだから、
誰でも今から現状を好転することができます。
期待に応えたい気持ちを改善する方法
次にぬいぐるみ心理学の視点で、
現状を克服する方法を解説します。
2つの方法を実践することで、
期待に応えすぎる自分を変えられます。
自分の気持ちを声に出す

最初の方法が「自分の気持ちを声に出すこと」
期待に応えすぎる人ほど、
自分の気持ちを声に出していません。
普段から声に出さず、
頭の中で考える癖があります。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
一説では1日に頭の中で考える事柄の9割が、
ネガティブな内容だと言われています。
ネガティブに考えるほど、
周りの評価や反応が気になったり、
見捨てられるのが不安になってしまいます。
つまり頭の中で考えるほど、
自分よりも相手のことを優先して考えがちになるのです。
先ほど紹介した3つの心理背景も、
頭の中で考えている時に浮かびやすいです。
独り言で構いませんので、
まずは自分で自分の気持ちを声に出すことが、
現状を変える第一歩なのです。
いきなり誰かに発言するのではなく、
まず自分で声に出すことから慣れていきましょう。
ちなみに自分の気持ちを声に出す上では、
ぬいぐるみを活用するのが効果的です。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
意識してぬいぐるみに触れることは、
自分の気持ちを声に出す上でも効果的です。
「どうしたいのか?」と問いかける

そして声に出した後は、
「どうしたいのか?」と問いかけること。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
期待に応えすぎる人ほど、
自分を主語にして問いかけられていません。
自分より先に相手のことを考えてしまうのです。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなきゃいけない」
「して欲しい」
「してあげる」
たとえばこれらは自分を主語にできておらず、
相手のことを先に考えている状態です。
相手のことを先に考えるほど、
相手の反応や評価が気になったり、
期待に応えようとしすぎるのです。
まさに他人軸になってしまいます。
「どうしたいのか?」という問いかけは、
現状を改善するために不可欠です。
自分がしたいことへ意識を向けると、
周りの反応や評価を気にしなくなりますし、
自分軸を持って行動できる様になります。

期待に応えることで一時的には良いこともありますが、
長い目で見ればデメリットばかりです。
評価されたり感謝されることもありますが、
次第に疲れが溜まりどこかで限界を迎えるのです。
周りの期待に応えようとしなくても、
結果として周りからの評価や感謝は得られます。
これは7,000名以上のお客様と関わる中で、
確信を持って言えます。
周りの期待に応えすぎる原因は自信のなさ。
自信のなさと向き合い、
2つの方法を実践しながら、
現状を好転していきましょう。
仕事・恋愛・友達・夫婦関係など、
さまざまな場面で自分が望む毎日を実現できます。
「自信のなさとは何なのか?」
「どうすれば現状を変えられるのか?」
詳細は無料メール講座でも解説しているので、
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者

伊庭 和高(いば かずたか)
自信の専門家。三重県鈴鹿市出身。その後、千葉県千葉市で育つ。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで9年間で7000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
2025年9月にPHP研究所より『大人だって、ぬいぐるみに癒されたい!』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。
