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リフレーミングの心理学的効果とは?間違った活用法に注意!

[最終更新日]2024/03/05

こんにちは、伊庭和高です。

今回はリフレーミングについて取り上げます。

 

「物事の枠組みを変えて、違う視点から捉え直すこと」

 

これがリフレーミングです。

 

フレーム(枠組み)を

再構築(リ)するわけで、

ビジネスシーン等でも活用されています。

 

「コップの水が半分しかない」

「コップの水が半分もある」

 

これはリフレーミングの有名な例ですし、

同じだけコップに水が入っている状況を、

全く違った角度から見つめているのです。

 

今回はぬいぐるみ心理学の視点で、

リフレーミングの効果を解説します。

 

また効果が出ないリフレーミングの特徴も、

独自の切り口からお伝えします。

 

リフレーミングの心理学的効果とは?

先ほどのコップの例はもちろん、

日常の様々な場面でリフレーミングは活用できます。

 

たとえば仕事でミスをしてしまった時も、

「自分はダメだ…」と落ち込むのではなく、

「これは成長のチャンスだ」と捉え直すことができます。

 

恋人とケンカをしてしまった時も、

「関係が上手くいかない」と悩むのではなく、

「お互いを深く知るキッカケだ」と捉え直すことができます。

 

ネガティブに考えていたことも、

リフレーミングによって見え方が変わり、

ポジティブなものとして考えられるかもしれません。

 

前向きな気持ちになれたり、

その後の行動につながったりと、

良い効果が生まれるのです。

 

それこそリフレーミングをすることで、

自分の中の思い込みにも気づけます。

 

「他にもこんな捉え方があったのか」と気づけるのです。

 

リフレーミングの間違った活用法

ここまで解説した様に、

リフレーミングを活用すれば、

仕事や私生活で良い効果があります。

 

ただしリフレーミングをしても、

上手くいかず悩んでいる人もいます。

 

確かにリフレーミングをすれば、

目の前の物事の捉え方は変わるでしょう。

 

ですが自分の心の中の感情には、

アプローチしていないのです。

 

私たち人間は、まず心で感情を感じます。

その上で、頭の中で思考を始めるのです。

 

これは人間の成長過程を見るとわかります。

 

私たちが赤ちゃんの頃は、

「オギャー」と泣きながら、

喜怒哀楽を表現していました。

 

それが成長する中で少しずつ、

思考力が発達してくるのです。

 

ただし大人になってもまず心で感じ、

その後に頭で考えるプロセスは変わりません。

 

リフレーミングで思考を変えても、

自分の感情が納得していなければ、

効果は限定的なものになるでしょう。

 

栄養ドリンクを飲んでいる様なものです

先ほど例に出したもので考えてみましょう。

 

たとえば仕事でミスをしてしまった時も、

「自分はダメだ…」と落ち込むのではなく、

「これは成長のチャンスだ」と捉え直すことができます。

 

ただし心の中で落ち込んだ気持ちが残れば、

次第にネガティブな感情に引き戻されます。

 

「でもミスをしてしまった…」

「自分が情けない…」

「どうして同じミスを繰り返したのか…」

 

この様に感情が湧き上がるのです。

 

また恋人とケンカをしてしまった時も、

「関係が上手くいかない」と悩むのではなく、

「お互いを深く知るキッカケだ」と捉え直すことができます。

 

ただし心の中のモヤモヤした気持ちは、

リフレーミングで消えるとは限りません。

 

恋人へのイライラや悲しみ、

自分で自分を責める気持ちなど、

ネガティブな感情が残っているかもしれません。

 

要するにリフレーミングとは、

栄養ドリンクの様なものです。

 

一時的には元気になれますが、

いずれ効き目が切れてしまいます。

 

栄養ドリンクを飲まなければ元気になれない、

根本的な原因に対処しなければ、

リフレーミングも効果を発揮しないのです。

 

悩みの根本原因は自信のなさ

私はぬいぐるみ心理学において、

すべての悩みの根本原因は自信のなさだとお伝えしています。

 

詳細は無料メール講座でも解説していますが、

リフレーミングで捉え方を変える前に、

自信のなさに向き合う必要があります。

 

仕事でもプライベートでも、

自信のなさに直面した時に上手くいかなくなります。

 

周りの目が気になったり、

意見が言えなかったり、

周囲と自分を比較し続けたり、

急に寂しさや不安に襲われたり、

相手に言い過ぎてしまうのも、

自信のなさが背景にあります。

 

自信のなさに向き合わず、

リフレーミングだけを続けても、

じわじわと状況は悪化してしまいます。

 

現状を好転する2つの方法

 

次にぬいぐるみ心理学の視点で、

現状を好転する方法を解説します。

 

リフレーミングをする前に、

この2つの方法を順に実践することが大切です。

 

自分で自分の気持ちを声に出す

まず最初の方法が、

自分で自分の気持ちを声に出すこと。

 

仕事でもプライベートでも、

悩みを抱く時は声に出していません。

 

声に出さず、頭の中で考えているのです。

 

私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、

ネガティブ思考が強まる習性があります。

 

一説では1日に考える事柄の9割が、

ネガティブなものだと言われています。

 

思考の捉え方を変えていくので、

リフレーミングをしている時も、

頭の中で考えがちなのです。

 

どんな気持ちもまずは、

ブツブツと自分で声に出すことが、

現状を好転する第一歩です。

 

声に出すことが自分の感情を受け止める方法です。

 

「どうしたいのか?」と問いかける

そして声に出した後は、

「どうしたいのか?」と問いかけます。

 

「どうしたいのか?」の主語は自分自身。

 

悩みに直面した時には、

自分を主語に問いかけていません。

 

自分より先に相手のことを考えているのです。

 

「した方がいい」

「しなければいけない」

「するべきだ」

「してあげる」

「して欲しい」

「してくれない」

 

たとえばこれらの言葉は、

相手のことを先に考えている時に浮かびます。

 

どれだけ相手のことを考えても、

相手の気持ちはわかりません。

 

正解のわからない問題を解く様に、

いつまでも結論が出ず悩み続けるのです。

 

「どうしたいのか?」という問いかけは、

現状を好転するために不可欠です。

「リフレーミングが上手く活用できない」

 

こうした相談は定期的に寄せられます。

 

思考にアプローチしても、

自分の感情を受け止めようとしなければ、

ネガティブな気持ちに引き戻されるのです。

 

その意味でリフレーミングだけでは、

栄養ドリンクを飲み続ける様なもので、

根本解決につながらないことがあるのです。

 

悩みの根本原因の自信のなさと向き合い、

2つの方法を実践することで、

現状を変えていきましょう。

 

「自信のなさとは何か?」

「どうすれば自信が持てる様になるのか?」

 

詳細は無料メール講座でも解説しているので、

合わせて学んでみてください。

 

本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

         

千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。