7Jan
[最終更新日]2025/01/07
こんにちは、伊庭和高です。
私はぬいぐるみ心理学を開発し、
7000名以上のサポートをしてきました。
仕事や人間関係など様々な相談が寄せられますが、
その中でも母子癒着についての相談は定期的に届きます。
母子癒着とは「母と子が癒着していること」
母親と子供がくっついている状態です。
これは物理的にくっついているのではなく、
精神的にくっついている状態です。
物理的に一緒に住んでいても、
子供が自立して家を出ても、
母親が先立ってしまっても、
母子癒着の影響は残り続けるのです。
母親の視点、子供の視点それぞれで、
母子癒着は様々な悩みを引き起こします。
今回はぬいぐるみ心理学の視点から、
母子癒着の原因と解決策をお伝えします。
目次
母子癒着はなぜ起きるのか?
一体なぜ母子癒着が起きてしまうのか?
母親側の視点と子供側の視点の両方で解説します。
母親と子供それぞれの立場で、
母子癒着に悩んでいるという声を聞いてきました。
一体何が原因なのかをお伝えします。
母親側の視点
まずは母親側の視点で、
母子癒着が起きる原因をお伝えします。
たとえば夫婦関係で悩むと、
子供を自分の味方に取り込もうとします。
「この子だけは私の味方でいて欲しい」
「この子は私の言うことを聞いてくれる」
自分の思い通り操ろうとしたり、
たった一人の理解者の様にしてしまいます。
また子供に期待をかけすぎてしまい、
習い事をやらせたり進路を提案したりと、
理想の子供に育てる気持ちが強くなります。
その結果、母子癒着が起きてしまうのです。
周りに言いたいことが言えなかったり、
周りの反応を気にして生きてきたり、
良い子を演じる傾向がある母親も、
母子癒着を起こしやすいです。
子供側の視点
次に子供側の視点で、
母子癒着が起きる原因をお伝えします。
親の顔色をうかがったり、
親の反応を気にしたり、
良い子を演じようとすると、
母子癒着が起こります。
「親に怒られない様に…」
「親が望む行動をしないと…」
「親にかまってもらうために…」
この様に何をするにしても、
自分より先に親のことを考えてしまうのです。
その結果、自分で決断できなくなったり、
大人になっても親の顔色をうかがってしまいます。
とはいえ子供が生まれた時は、
親のことは気にせず自分らしく振る舞えていました。
泣きたい時は泣き、
笑いたい時に笑い、
欲しい物は欲しいと主張していました。
ただし先ほど紹介した母親の影響を受けるにつれて、
子供も母親へ癒着し始めるのです。
自信のなさが根本原因です
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの根本原因は自信のなさだとお伝えしています。
母子癒着に悩まされてしまうのも、
自分の自信のなさが根本的な原因なのです。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
自信があれば母子癒着は起こりませんし、
その影響を引きずることもありません。
母と子それぞれが自立し、
お互いの問題を分けて考えながら、
自分の人生を歩めているのです。
ひと言でまとめるならば、
自信がないことで母子癒着が起こるのです。
愛されたい
さらに具体的に言えば、
「愛されたい」という自信のなさが背景にあり、
母子癒着が起こります。
母親の視点で考えると、
自分の親やパートナーに愛されたい気持ちから、
子供に愛して欲しい気持ちをぶつけてしまいます。
子供の視点で考えると、
親に愛されたい気持ちから、
母親に癒着してしまいます。
ただし注意が必要なのは、
「愛されたい」とは相手に矢印が向いています。
自分で自分を愛せておらず、
誰かに心を満たしてもらおうとしています。
栄養ドリンクを飲まないと元気になれない様に、
自分で自分の心を満たせていないので、
常に不安や寂しさや孤独感に悩まされてしまいます。
これは不健全な状態なのです。
悩みは繰り返される
母子癒着は時間が解決してはくれません。
子供が成人し家を出たとしても、
常に母親のことが気になったり、
母親が望む行動を取ろうとします。
あるいは母親に反発することもありますが、
これも常に母親のことを気にした状態で苦しいのです。
また母親も常に子供のことが気になり、
自分の人生を歩むことができていません。
「母親の問題を自分の問題だと捉えてしまう」
「子供の問題を自分の問題だと捉えてしまう」
こうした現象がこの先も繰り返されるのです。
相手を変えることはできない
ここで大事なポイントがあります。
それは「相手を変えることはできない」ということ。
母子癒着に悩む状態を変えるために、
母親であれば子供を変えようと考えたり、
子供であれば母親を変えようと考えるのです。
どれだけ「相手に変わって欲しい」と思っても、
相手を変えることはできません。
相手の行動や態度は相手次第であり、
自分にはコントロールできないのです。
相手を変えようと思えば思うほど、
変わらない現状にイライラもやもやし、
母子癒着の悩みは解決しません。
その一方で自分が変わることは、
自分次第で今からできます。
自分が変われば自分の行動や態度が変わり、
それを受けた相手の反応が変わる可能性があります。
自信のなさと向き合い、
まず自分が変わることへ意識を向けることが、
現状を好転するために不可欠です。
母子癒着から抜け出す方法
次にぬいぐるみ心理学の視点で、
母子癒着から抜け出す方法をお伝えします。
母親でも子供でも方法は共通しており、
3つの方法を繰り返し実践することで現状は好転します。
方法1:自分の気持ちを声に出す
最初の方法が、自分の気持ちを声に出すこと。
母子癒着に悩む人ほど、
自分の気持ちを声に出していません。
声に出さず頭の中で考える癖があるのです。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が増大する習性があります。
一説では1日に頭の中で考える事柄の9割が、
ネガティブな内容だと言われています。
ネガティブに考えるほど自信のなさが出てきて、
母子癒着が発生してしまいます。
愛して欲しいと求めてしまったり、
周りの顔色をうかがったりするのです。
どんな気持ちでも構いませんので、
まず自分の気持ちを声に出すことが、
母子癒着を解決する第一歩です。
ちなみに自分の気持ちを声に出すには、
ぬいぐるみを活用するのが効果的です。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
ぬいぐるみと意識して触れ合うことで、
自分の気持ちが素直に出てきやすくなります。
方法2:「本当はどうしたかった?」と問いかける
母子癒着に悩むのは、今に始まったわけではありません。
過去のある地点から悩みを繰り返してきたのです。
「当時に戻れるなら、本当はどうしたかった?」
「あの時に本当はどうしたかった?」
この様に「本当はどうしたかった?」と問いかけてください。
過去の出来事を変えることはできませんが、
私たちは過去の出来事ではなく感情を引きずっています。
「本当はどうしたかった?」と問いかけることで、
心の中にため込んできた感情に気づけます。
感情を声に出すほど、
母子癒着で悩む気持ちを手放し、
未来へと進んでいける様になります。
方法3:「これからどうしたい?」と問いかける
そして過去を振り返った後は、
未来へと意識を向けます。
「どうしたい?」の主語は自分自身。
母子癒着に悩む人ほど、
自分を主語に問いかけていません。
自分以外の誰かや何かのことを気にしています。
母親であれば子供のことを、
子供であれば母親のことを気にしているのです。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなきゃいけない」
「して欲しい」
「してあげる」
「してくれない」
「してもらう」
たとえばこれらの言葉は、
自分が主語になっておらず、
自分以外の誰かのことを先に考えています。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、
まさに他人軸になっているのです。
また「どうしたい?」ではなく、
「どうすればいい?」と考えがちな人も、
母子癒着に悩まされています。
「私はどうすればいいの?」という様に、
答えを周りに求め続けているので、
いつまでも自分で結論を出して行動できないのです。
「どうしたい?」と自分を主語に問いかけるのは、
母子癒着を抜け出すうえで不可欠です。
母親・子供どちらの視点で見ても、
母子癒着を続けても幸せな未来は待っていません。
お互いに自分の人生を歩めず、
仕事や私生活で悩みに直面しやすくなるでしょう。
母子癒着の根本原因は自信のなさ。
自信のなさと向き合いながら、
3つの方法を実践することで、
今から現状を好転していきましょう。
「自信のなさとは何なのか?」
「どうすれば自信が持てる様になるのか?」
詳細は無料メール講座でも解説しているので、
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。