12Dec
[最終更新日]2024/03/25
こんにちは、伊庭和高です。
「父性を感じられないまま大人になってしまった…」
こうした声は年齢や性別を超え、
私の元によく寄せられます。
父性欠乏症とも呼ばれますが、
中には父性を感じられず父親になり、
子供に父性を与えられず悩んでいる人もいます。
父性を感じられずに育つと、
日常のさまざまな場面で悪影響が出ます。
今回はぬいぐるみ心理学の視点で、
父性が感じられない原因を解説します。
その上で現状を好転する方法を、
3つのステップでお伝えします。
目次
父性とは何か?
父性とはシンプルに言えば、
お父さんの役割です。
・しっかりして頼れる存在
・何かあれば守ってくれる存在
こうしたイメージを父性と言います。
母性がお母さんの役割であり、
父性がお父さんの役割です。
子供は母性と父性を通して、
安心感を抱きながら成長していきます。
父性欠乏症の原因
そもそも私たちは親と、
生まれてから最初に接します。
毎日の様に一緒にいるので、
良くも悪くも影響を受けます。
父性が足りないと悩んでいるのは、
幼少期の父親との関係に原因があります。
子供は親に100%愛されると思っていますし、
親も子供を100%愛そうと思っています。
ですが親も一人の人間なので、
悩みや課題を抱えています。
親の悩みや課題のとばっちりが、
子供に飛んでくるのです。
すべての悩みの原因
私はよく、すべての悩みの原因は自信のなさだと解説しています。
つまり親子関係においても、
父親の自信のなさの影響を受けていた状態です。
たとえば父親が母親の顔色を伺い、
意見が言えずにいるとします。
自分の気持ちを我慢するストレスが、
子供にぶつけられてしまうこともあります。
仕事のストレスを子供にぶつけたり、
夫婦喧嘩を見せてしまうこともあります。
あるいは父親が子育てのプレッシャーで、
「ちゃんと育てなきゃ」と思っているかもしれません。
結果として厳しく当たることが増え、
子供が悲しい思いをするかもしれません。
あるいはダメ出しばかりをされ、
なかなか褒めてくれないかもしれません。
これらは父親の課題であり、
父親の自信のなさなのです。
大人になってどんな影響を与えるのか?
とはいえ大人になるほど、
父親の課題を冷静に受け止めやすくなります。
父親からとばっちりを受けても、
子供の頃よりは冷静になれるのです。
あるいは自立して家を出てしまえば、
父親と関わることもなくなります。
ですが先ほどもお伝えした様に、
私たちは親がすべての人間関係のスタート。
親との関係で生まれた悩みは、
付き合う相手を変えて繰り返されます。
たとえば親の前で意見が言えずにいれば、
友達・恋人・同僚の前でも意見が言えなくなりやすいです。
親に愛された実感が持てないと、
友達や恋人に大切にされた実感が持てず、
寂しがって求め過ぎることもあります。
あるいは自分が相手に尽くしすぎ、
人間関係に疲れてしまうこともあります。
父性が足りないと悩んでいると、
大人になって様々な問題が起こるのです。
今から現状は変えられる
確かに父親を変えることはできません。
父親に変わって欲しいと思っても、
父親をコントロールはできません。
ですが自分が変わることは、
今から自分次第でできます。
父性が欠乏していると感じる状況も、
大人になって与える影響も、
今から変えることができるのです。
先ほどもお伝えした様に、
すべての悩みの原因は自信のなさです。
父性がないと悩む様になったのは、
元をたどれば父親の自信のなさの影響です。
ですが大人になっても引きずっているならば、
自分の自信のなさも影響しています。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
自信のなさと向き合うことで、
今から現状は好転することができます。
父性欠乏症を克服する方法
次にぬいぐるみ心理学の視点で、
現状を好転する方向を解説します。
3つの方法を順に実践することで、
父性欠乏症を克服できる様になります。
もし一度で効果を実感できない時は、
それだけ影響を受けているので、
繰り返し実践することをオススメします。
自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初の方法は、
自分で自分の気持ちを声に出すこと。
父性が足りないと悩んでいる人ほど、
自分の気持ちを声に出せていません。
声に出さず頭の中で考え込んでいるのです。
私たち人間の脳の特性として、
頭の中で考えるほどネガティブになります。
一説では頭の中で考えることの、
90%がネガティブな事柄と言われています。
頭の中で考えるほど、
過去のネガティブな記憶を思い出します。
父親にされて嫌だったことや、
怒りや寂しさや悲しみを抱きやすいのです。
あるいは父性が足りないと思い、
周囲に求めすぎてしまいます。
どんな気持ちもまずは、
ブツブツと自分で声に出すこと。
これが現状を変える第一歩です。
ちなみに声に出す上では、
ぬいぐるみを使うのが効果的です。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
ぬいぐるみを意識して使うほど、
自分の気持ちを受け止められる様になります。
「どうしたかったのか?」と問いかける
そして自分の気持ちを声に出したら、
「どうしたかったのか?」と問いかけます。
父性が足りず悩んでいる時ほど、
過去の出来事を引きずっているからです。
「もしあの時に戻れるなら、本当はどうしたかったのか?」
この様に問いかけてください。
過去を変えることはできませんが、
過去の感情を引きずっている状況は抜け出せます。
「どうしたかったのか?」という問いかけが、
過去の感情を受け止めることにつながります。
具体的な場面を思い出しても、
ざっくり過去を振り返るでも良いので、
自分の気持ちを振り返っていきましょう。
「これからどうしたいのか?」と問いかける
そして過去を振り返ったら、
未来に意識を向けます。
「これからどうしたいのか?」と問いかけましょう。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
自分を主語に問いかけると、
自分が望む選択を導き出せます。
父性がないと悩む人ほど、
自分を主語に問いかけていません。
自分を主語にするのではなく、
父親のことを先に考えてしまいます。
自分がしたいことではなく、
して欲しいことを考えてしまうこともあります。
あるいは父親だけでなく、
他人の目や世間体を気にしてしまうのです。
「どうしたいのか?」という問いかけは、
父性欠乏症を克服する上で不可欠なのです。
父性が足りなかったのが大人になっても影響を与えてしまう…
この状況は変えられます。
自信のなさと向き合い、
3つの方法を実践することで、
父親の影響を手放せます。
自分の人生を自分の意思で、
歩むことができるのです。
「自信のなさとは何なのか?」
「どうすれば自信が持てる様になるのか?」
詳細は無料メール講座でも解説しているので、
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。