28Sep
[最終更新日]2020/11/09
こんにちは、伊庭和高です。
今日はラポール形成について取り上げます。
ラポールと言えば、相手との信頼関係のこと。
カウンセラーとお客さんの間で安心できる関係性
が整っている状態のことを示しています。
私自身もぬいぐるみ心理学でラポールについては意識していますが、
だからといって特別なテクニックは一切使っていません。
そしてカウンセラーの方で悩みがちなポイントが、
「お客さんとラポールが築けない」ということです。
ラポールを築くことは、実はそこまで難しくはない。
多くの人が方法を間違えているだけです。
この記事ではラポールを築くために一番大事な方法をお伝えします。
ただし、今回は非常に本質的な話になります。
以前にラポールを解説した記事では今回の話を、
より具体的なケースで扱っています。
こちらの内容も、あわせて読んでみて下さい。
自分を信頼していますか?
突然ですが、あなたは自分を信頼していますか?
これはカウンセリングの技術とかそういうものではなく、
「ありのままのあなた」を信頼しているかということです。
この質問をすると、8割近くの人が頭を抱えます。
「相手に合わせて自分を演じてしまっている」と告白したり、
「ありのままの自分がよくわからない」と回答することもあります。
こうした回答はすべて、自分を信頼できていない、
もっと言えば「自分で自分をわかっていない」ということになります。
もちろん、一生かけても自分自身のことはわかりません。
私だって100%の自分が分かるわけではありません。
大事なことは「わかっている」という感覚です。
この感覚があれば、相手とも自然と信頼関係は築けます。
ラポールを築く上では最終的には、
「私のことを信頼してね」と呼びかけるわけです。
でも、自分で自分のことを信頼できていなければ、
「私は信頼に足る人物だと確信を持って言えないけど信頼してね」
と言ってる様なものです。
これではラポール形成のテクニックを使っているだけです。
こうしたテクニックを使っていることを、相手は見抜きます。
「この人は自己開示されるために言ってるんだな」
とわかれば、相手は決して本音を語ることはありません。
あるいは語っている様に見せて、その場をやり過ごすことだってあります。
冒頭で紹介した別の記事でも例を挙げましたが、
これってカウンセリングの場面に限らず何だって同じですよね。
好きな相手を落とすためのテクニック
相手に商品やサービスを買わせるためのテクニック
生徒に信頼してもらうためのテクニック
これらすべて、自分のことを信頼できていなければ、
相手にだけ信頼を求めていることになります。
これではラポールを築けるはずがありません。
ラポール形成において一番重要なことは、
「自分で自分を信頼すること」です。
この感覚さえ持てたら、誰とだってラポールは築けます。
ラポール形成の初期段階では、
相手ではなく自分に働きかければ良いんですよね。
私もぬいぐるみ心理学でやっていることはこれだけです。
自分のことを信頼した上で、相手と関わる。
お客さんに対しても、まずは自分を信頼する方法を伝え、
一緒に実践を続けている。
本当に、これだけなんです。
これさえできれば、人間関係は大きく変化します。
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。