14Apr
[最終更新日]2023/04/26
こんにちは、伊庭和高です。
私は7000名以上のお客様と関わる中で、
恋愛や結婚に関する相談を受けることも多いです。
最近は恋愛や結婚の相談を受けることも多く、
ふと以前のお客様の光景が浮かびました。
そこで今回は、広島県在住の山内さん(女性)の声を紹介します。
恋愛の背景にも自信のなさがありました
山内さんが最初に私とお会いしていた時は、
恋愛や結婚に対する悩みを抱えていました。
ですが事前に私のメールを読む中で、
悩みの背景には自信のなさがあると気づかれていました。
=====ここから=====
これまで付き合うことはあったものの、
恋愛が上手くいった記憶がなく…
でも年齢的にも結婚を考える様になり、
職場や大学時代の友達に紹介をお願いしたりもしました。
それでも上手くいかず、
婚活サービスに登録し、
出会いの場に参加する様にもなりました。
1度目や2度目まではそれとなく話せるものの、
どこか自分の気持ちを抑えている様な感覚になり、
自然な自分で関われずに恋愛まで発展しないことを繰り返していました。
「どうしてなのか…」と問いかけている時に
ぬいぐるみ心理学のホームページにたどり着き、
「自信のなさ」という原因にたどりつきました。
確かに私は自分に自信がなく、
だから恋愛も上手くいかないのかな…と。
これまでの恋愛も自分からというよりは、
相手が好意を寄せてくれて付き合うことばかり。
確かに嬉しいのですが、
自分から気持ちを伝えることがなく、
どこか相手の反応にゆだねた恋愛を繰り返していました。
恋愛のスタート地点から、
相手の反応を気にし続けていたのかもしれません。
気づけば時間もお金も使って、
でも同じ様な結末を繰り返している様な気がして…
現状から前に進みたい気持ちでいます。
=====ここまで=====
不安はちゃんと現実化する
山内さんのお話を聞きながら、
私は質問をしました。
「自分には魅力がない」
「素の自分は好かれない」
「こうした不安や恐れを抱いていませんか?」
山内さんは「まさに当てはまります!」
と驚いた様に話し始めました。
=====ここから=====
私には魅力がないのでは…
素の自分は好かれないのでは…
とか、相手と関わる時に不安が次々に浮かんでいました。
だから相手に求められる様な反応をしようとして、
常に緊張して、そして顔色を伺っていました。
挙げ句の果てには、
「自分には生きる意味がないのでは…」と
考えてしまったこともありました。
「もっと積極的に行った方が良いよ」とか、
「そんな姿勢だから上手くいかない」とか、
周りには色々言われ、その度に改善していたつもりですが…
でも同じ様に上手くいかない現象が繰り返されていました。
=====ここまで=====
自分で抱いている不安は、
ちゃんと相手にも伝わります。
「何かこの人自信なさそうだな…」
「何を考えているのかわからないな…」
自信なさげに振る舞っている人を見れば、
あなたもそう感じるはずです。
どれだけ時間やお金をかけて行動しても、
根本にある自信のなさと向き合わなければ、
同じ課題が何度も繰り返されてしまうのです。
ただし注意が必要なのは、
無理して自信を持とうとすれば逆効果だということ。
オシャレをしたり、
相手の好みに合わせて振る舞ったり、
無理に明るく接すれば、
それは自信あり気な自分を演じているということ。
演じている自分に惹かれて結婚してしまえば、
結婚後も自分を演じ続けなければいけません。
「結婚したんだから私の本音もわかって欲しい」と相手に伝えても、
相手は結婚前の演じている自分に惹かれたわけです。
「いきなりそんなことを言われても無理」
と突っぱねられてしまうこともあるのです。
すべてはつながっている
ここで大切なのは、
「すべての悩みの根本に自信のなさがある」ということ。
山内さんに対して私がアドバイスをしたのは、
「恋愛や結婚」だけにこだわらないこと。
こだわればこだわる程、
結果として自信を持とうと無理して自分を演じてしまうかもしれません。
「自信のなさは恋愛だけでなく、仕事やプライベートにも当てはまりますよね?」
私がこの様に質問したところ、
彼女も同意していました。
=====ここから=====
職場でも自分の意見が伝えられず、
常に周りの顔色を伺っていました。
言いたいことを強く言えなかったり、
聞きたいことが聞けずに自分で仕事を抱え込んだり、
息苦しさを感じていました。
「自分はダメなんだ…」と自己否定をしたり、
「何でわかってくれないの!?」と気持ちが爆発してしまったこともありました。
=====ここまで=====
すべての悩みの根本が自信のなさということは、
自信のなさに向き合えばすべての分野において、
どんどん変化が起きるということ。
恋愛や結婚について向き合わずとも、
仕事や日常生活で自信のなさと向き合うことで、
結果として恋愛や結婚にも変化が生まれやすくなるのです。
私は山内さんに、
今から実践していただきたいメニューをお伝えしました。
「ここで向き合わないと、結局は同じことを繰り返してしまう」
「自分のペースで悠長に進んでいる時間はない」
山内さんはこの様に感じ、
それから何度か私と直接お話し、
変化を加速させていきました。
自信のなさに向き合い始めたら、変化が起こり始めた
そして山内さんは宿題を実践しながら、
日常生活で変化を実感していきました。
=====ここから=====
前までの私は自分の気持ちを頭の中でため込んでしまい、
自分1人で消化しようとしていました。
常に頭の中が重たい感じで、
週末は友達とお酒を飲んだり、
あるいは衝動買いをしてしまったりして、
その場では一時的にスッキリさせていました。
でも一時的にスッキリしても、
その後に待っているのは自己嫌悪。
「何やってるんだろう…私」と、
心の中でつぶやき続けていました。
伊庭さんはよく「声に出すこと」を伝えて下さりますが、
直接お話するまでは、その大切さがわかっていませんでした。
「自分は声に出せてる」と、どこか思い込んでいました。
ですが伊庭さんとお話し、
「声に出すとはこういうことか!」と衝撃が走りました。
日常生活で意識して声に出し始めたことで、
また伊庭さんに声に出す感覚でメールを送る中で、
自分の中で気持ちを抱え込むことが激減しました。
その結果、週末にお酒や買い物に走らず、
時間もお金も節約できました。
友達と一緒に出かけるときも、
「私はこれが食べたい」と自然と伝えられたり、
職場でも気になったことは同僚に伝えられたりと、
変化がどんどん起こっていることを実感し始めました。
=====ここまで=====
思わぬ所から恋愛が上手くいきました!
実践をしながら山内さんは、
「結婚したい」と漠然と思っていたことに気づかれました。
年齢的な背景だったり、
あるいは1人暮らしが不安で誰かが一緒にいた方が安心できると思ったり、
「結婚したい」というよりは、
「結婚した方が良いのかな…という想いが出て来ました。
自分の意思というよりは、
周りを気にした上で出て来た気持ちだったのです。
「私は本当に結婚したいのか?」
山内さんは私とお話する中で、
その都度問いかけていました。
そして最終的に出て来た結論が、
「自然体な自分でいられる状態で結婚できればそれが良い」でした。
・魅力があるのか…
・結婚できるのか…
不安を抱えながら行動していた状態は、
自分で自分を大切にできていない状態。
日常生活で変化が起こって来たからこそ、
「自然体な自分で恋愛も関わりたい」と思えたのでしょう。
「結婚しなければ」ではなく、
「自然体な自分でいられるならば結婚したい」という様に、
山内さんの意識が変化しました。
こうして意識が変化しながら、
日常生活でも変化が起こり続ける中で、
思わぬ所から恋愛に進展が生まれました。
=====ここから=====
例えば婚活のイベントに関しても、
「本当に行きたいのか?」を都度問いかける様になりました。
「毎回行かなければ…」と思い込んでいたものの、
行きたくない時は行かない様になりました。
そしてイベントに参加した時は、
自分から自己紹介をしたりと、
相手の反応に関係なく、まず自分が自然体に関わることを意識しました。
「山内さん、何か最近変わったね」と
周りからも声をかけてもらえる様になっていたのですが、
以前に紹介をお願いしたことのない大学時代の友達と久々に会い、
その人の紹介で現在の彼氏と出会いました。
きっと自信がない時の私ならば、
大学時代の友達に久々に会ったとしても、
友達は現在の彼を紹介してくれなかったと思います。
もし紹介してくれたとしても、
自信のない状態だったら恋愛に発展してなかったと思います。
自分でもまったく予想外の所から、
自然体に関われる彼ができたこと。
本当に幸せです。
もちろん今も自信のなさが出る時はありますが、
その都度声に出しながら自分の気持ちを確認できています。
=====ここまで=====
山内さんと何度もお会いする中で、
恋愛はもちろん自信のなさと向き合う上での不安や恐れが出て来ました。
不安や恐れが出て来たということは、
それだけ本気で変わりたいということ。
不安や恐れに向き合わず、今と変わらない毎日を過ごせば、
未来の見通しこそ立つものの、今と同じ様な未来が待っている。
ですが不安や恐れと向き合った先には、
今よりもっと良い未来が待っていること。
これは確かです。
現状の自分のパターンから変わる瞬間。
心が揺れ動くこともありましたが、
山内さんが一歩ずつ乗り越えていかれた姿が印象的でした。
本日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。