21Sep
[最終更新日]2022/06/12
こんにちは、伊庭和高です。
本日はぬいぐるみが好きな人、
あるいはそうした人が身近にいるならば、
誰もが1度は抱いたことのある疑問を取り上げます。
目次
ぬいぐるみには魂が宿るのか?
「ぬいぐるみには魂が宿るのか?」
この質問に対して、明確に答えられる人は少ないと思います。
とはいえ世間的に見れば、
例えば映画『Ted(テッド)』が流行しましたし、
『トイ・ストーリー』もオモチャに魂が宿っています。
ぬいぐるみに魂が宿る設定の映画も、
調べればいくつも出て来る状態です。
「実はぬいぐるみは生きているのではないか?」
「でも明確な根拠もないな…」
そんな状態かもしれません。
私はぬいぐるみ心理学を伝えていますが、
今回取り上げる疑問を持たれる方もいます。
ですがぬいぐるみ心理学を開発する中で、
今回の疑問に対しては既に結論が出ています。
ぬいぐるみに魂が宿る理論背景
まず結論からお伝えすると、
ぬいぐるみには魂が宿ります。
もちろん実際に生きてはいませんが、
魂が宿ると考えて大丈夫です。
これは決して感情論ではなく、
理論的にも背景があるのです。
ぬいぐるみに魂が宿る理論背景を、
歴史と心理の視点から見ていきます。
ぬいぐるみに魂が宿る歴史的背景
突然ですが、質問です。
ぬいぐるみは歴史上いつから存在したでしょうか?
・
・
・
意外と答えられない人も多いかもしれません。
ぬいぐるみが誕生した時期については
文献にも記録が残っているのですが、
古代エジプトの頃だとされています。
もちろん古代エジプトの頃には、
フワフワのぬいぐるみは存在しません。
ワラや土を使った人形や偶像が、
ぬいぐるみのルーツだと考えられています。
ちなみに日本においては、
土偶やハニワがぬいぐるみの起源とも言われています。
では古代エジプトでは、
ぬいぐるみは何に使われていたのか?
…答えは「宗教儀式」です。
例えば誰かに呪いをかけるために、
ぬいぐるみを使っていたのです。
そのため当時のぬいぐるみは危険な物で、
大人の男性しか触れてはいけなかったのです。
つまり誰かに呪いをかけるということは、
単なる物としてではなく
魂を持った存在としてぬいぐるみを扱っていたのです。
歴史的な背景を振り返れば、
ぬいぐるみは魂を持った存在として考えられていたのです。
ぬいぐるみに魂が宿る文化人類学的背景
文化人類学という学問分野では、
アニミズムという考えがあります。
イギリスの学者タイラーが使用した言葉ですが、
生物・無機物を問わないすべての物に魂が宿っているという考え方のことです。
人間や動植物などの生き物はもちろん、
物にも魂が宿っているという理論です。
先ほど歴史的な背景を振り返る中で、
ぬいぐるみが宗教儀式に用いられていると説明しました。
世界各地ではぬいぐるみに限らず、
さまざまな物体を宗教儀式や信仰の対象としていました。
これは物体にも魂が宿ると考えているからこそです。
アニミズムという理論を踏まえても、
ぬいぐるみには魂が宿っていると考えることができます。
ぬいぐるみに魂が宿る心理背景
次は心理学の視点から、
ぬいぐるみに魂が宿る根拠をお伝えします。
臨床心理学では「移行対象」という理論が存在します。
赤ちゃんは1歳前後になるまで、
お母さんの元を1人で離れられないと言われています。
そして1歳前後になり、
お母さんの元を離れられる様になると、
常にお母さんと一緒でないので不安を感じることもあります。
不安を軽減し、
お母さんの様な愛情を感じさせてくれる対象物。
それが「移行対象」と呼ばれています。
「ぬいぐるみやタオル、ブランケット」
具体的にはこれらが移行対象だと考えられています。
赤ちゃんはお母さんに100%素の自分をさらけ出します。
お母さんに気を使う赤ちゃんを、
少なくとも私は見たことがありません。
お母さんの様な愛着を抱くということは、
移行対象を単なる物ではなく、
生きているかの様に見立てて関わっていることになります。
そして私がぬいぐるみ心理学を開発する中で、
幼い子供だけでなく大人になってからも、
ぬいぐるみを生きているかの様に扱うことが判明しました。
ぬいぐるみの好き嫌いは関係ない
歴史的背景と心理背景から、
ぬいぐるみに魂が宿る根拠を説明しました。
ぬいぐるみに魂が宿るという意識は、
はるか昔から私達人間が持ち続けて来ました。
ぬいぐるみの好き嫌いに関わらず、
誰もがぬいぐるみに対して抱く心境です。
冒頭でいくつか映画を紹介しましたが、
ぬいぐるみが嫌いであったとしても、
これらの映画を観ると感情移入できてしまうのは、
無意識の内にぬいぐるみが魂を持った存在だと感じているためです。
ちなみにぬいぐるみが好きな人の心理背景は、
別の記事で詳しく解説しています。
ぬいぐるみは生きているのか?
もちろん実際にぬいぐるみが生きているわけではありません。
魂を持った存在だと見立てているものの、
実際にしゃべったりはしませんよね。
「ぬいぐるみは生きている」
「ぬいぐるみには魂がある」
これらについては「NO」だと言えます。
ですがここまで紹介して来た背景を踏まえると、
「ぬいぐるみが生きている様に感じる」
「ぬいぐるみは魂を持った存在だと思う」
これらについては「YES」だと言えます。
実際に生きていたり魂があるわけではないけれど、
その様に見立てて来たからこそ、
生きているかの様に感じてしまうのです。
魂の宿ったぬいぐるみを捨てていいのか?
ぬいぐるみを捨てることについて、
悩みを聞くことも多いです。
魂が宿っていると考えられるなら、
捨てても良いものだろうかとためらってしまうのです。
これについても結論としては、
ぬいぐるみを捨ててもいいです。
魂が宿ると考えられているものの、
実際に生きているわけではありません。
神社で供養するのも1つですが、
必ず供養しないといけないことはありません。
感謝の気持ちを抱いて捨てたり、
白い袋に入れて捨てたりしても、
何も問題ありません。
むしろ捨てたいのに捨てられず、
いつまでも手元に置いている方が問題です。
ぬいぐるみに執着している状態なので、
不安な気持ちが生まれたり日常で悩みを抱きやすくなります。
ぬいぐるみを捨てることは、
決してぬいぐるみを雑に扱っていることにならないのです。
ぬいぐるみと関わることでありのままの自分がわかる
私はぬいぐるみ心理学において、
悩みの解決や願いを実現するために、
意識してぬいぐるみと関わってもらっています。
ぬいぐるみの好き嫌いに限らず、
ぬいぐるみと意識して関われば本当に望む毎日が実現します。
そしてそのための具体的な関わり方も、
その人に最適な方法でお伝えしています。
ぬいぐるみと関わることで、
なぜ悩みが解決し願いが叶うのか?
そのヒントは、先ほどお伝えした心理背景にあります。
お母さんの様に愛着を感じる対象がぬいぐるみです。
魂を持った存在だと見立てているので、
ぬいぐるみにはお母さんの次にほぼ100%、
自分の本心をさらけ出しているのです。
つまりぬいぐるみと関わることで、
自分の本心に気づける様になるのです。
・何に悩んでいるのか?
・悩みの背景に何があるのか?
・本当はどうしたいのか?
・何を実現したいのか?
ぬいぐるみと関わる中で、
これらの事柄に気づける様になります。
ぬいぐるみは自分の本心を、
感覚的にメッセージとして伝えてくれます。
実際に話しかけてくれるわけではないですが、
ぬいぐるみと意識して関わる中で、
自分の本心をぬいぐるみが伝えてくれている様に感じられます。
これはぬいぐるみの好き嫌いに関係なく、
意識して関わる練習をすれば誰でも感じられる様になります。
ぬいぐるみは自分以上に、
自分のことを知っています。
人の目を気にしてしまったり…
世間の常識や価値観に惑わされていたり…
私達は日常を送る中で、
様々な思い込みを抱き続けています。
ですがぬいぐるみと意識して関われば、
自分の中にある枠を取り払い、
自分の本心に気づける様になります。
仕事でもプライベートでも、
自分の気持ちに素直に行動し、
ありのままの自分で過ごせる様になります。
実際私も意識してぬいぐるみと関わることで、
悩みを解決し願いを叶えて来ました。
・周りの目を気にしてしまう
・自分の意見を飲み込んでしまう
・良い子を演じて周りに合わせてしまう
・相手から怒られたり否定されるのが怖い
・自分が何をしたいのかわからない
無料メール講座でも解説していますが、
例えば私の場合はこうした現状を、
ぬいぐるみ心理学を実践して解決して来ました。
ぬいぐるみの世界で完結しない
「ぬいぐるみと意識して関われば良い!」
「自分の本心に気づける様になる!」
ここまでの話を踏まえて、
この様に思われたかもしれません。
ぬいぐるみは魂を持った存在だと考えられているので、
確かにぬいぐるみと意識して関わることで、
悩みを解決し願いを実現することはできます。
ですがここで注意して欲しいのは、
「ぬいぐるみの世界だけで関係しないこと」です。
「ぬいぐるみの前では安心できる」
「ぬいぐるみには素の自分を出せる」
「ぬいぐるみの前だけでは何でも話せる」
ぬいぐるみを生きている様に感じるので、
確かにぬいぐるみの前では自然と安心できるでしょう。
ですがぬいぐるみの前だけで完結して、
日常に何も変化が生まれなければ、
ぬいぐるみの世界で完結した状態です。
「ぬいぐるみの前では素の自分が出せる」
「でも仕事では人目を気にして自分を抑えている」
これでは日常に変化は生まれていませんよね。
ぬいぐるみと意識して関わりながら、
自分で自分の本心に気づける様になること。
その上で、日常で具体的な行動に移していくこと。
これが非常に重要ですし、
私がぬいぐるみ心理学でお伝えしていることでもあります。
ぬいぐるみと日常生活のかけ橋として、
ぬいぐるみ心理学の実践が存在します。
私の著書『ストレスフリー人間関係』でも、
第2章と5章でぬいぐるみとの関わり方について詳しく解説しています。
お客様の事例を紹介します
そしてここからはぬいぐるみ心理学を実践し、
悩みを解決したお客様のケースを紹介します。
福島在住の佐々木さん(女性・仮名)は、
幼い頃から大人になってもぬいぐるみが大好きでした。
=====ここから=====
子供の頃からぬいぐるみは好きで、
いつも枕元にいました。
テディベア、うさぎ、ネコなど、
キャラクターをその時々で変えながらも、
ぬいぐるみは自分の生活の一部でした。
とはいえ何十体も持っているわけではなく、
気に入ったモノを数体大事にしている状態。
1人暮らしの家にも持参しましたし、
クッションもぬいぐるみの様な生地です。
「ぬいぐるみは生きているのではないか?」
「ぬいぐるみに愛情は伝わるのではないか?」
そんな疑問を抱き調べていたら、
伊庭さんのサイトにたどり着きました。
「ぬいぐるみの世界で完結しないこと」
伊庭さんの言葉を聞いて、ハッとさせられました。
確かにぬいぐるみの前だと安心できますが、
それだけでは現実は変わりません。
ぬいぐるみを見ると癒されるものの、
「このままで良いのかな…」と、
心のどこかで感じていたのも事実でした。
仕事では人に気を使いがちで、
モヤモヤを自分の中でため込むことも多かったです。
心の中にストレスをため込んだ結果、
急に熱を出したり体調を崩したこともありました。
苦手な上司との関係にも悩んでおり、
上司の前では緊張してしまいます。
一度転職したこともあったのですが、
似た様な人が上司になったこともあり、
「転職では悩みは解決しない」とも実感しました。
何か自分の中で向き合う課題がある。
ぬいぐるみは確かに好きだけど、
どこかで現実逃避している部分もある。
そんなことを感じていました。
=====ここまで=====
佐々木さんに起こった変化
私は佐々木さんのお話を聞きながら、
日常に変化を起こすために必要な
ぬいぐるみとの関わり方をお伝えしました。
同時にぬいぐるみの世界で完結しないために、
日常で意識して実践するポイントも解説しました。
そしてぬいぐるみ心理学を実践する中で、
佐々木さんの日常に変化が生まれました。
=====ここから=====
ぬいぐるみと意識して関わる中で、
自分の本心に気づける様になること。
伊庭さんの教えを実践しながら、
自分の本心に気づける様になりました。
それまでぬいぐるみは自分の中で、
安心感や癒しの対象でした。
確かにそれらも大切ですが、
ぬいぐるみが発するメッセージは、
安心感や癒しだけではなかったです。
時にお尻を叩く様なメッセージもあり、
時に厳しいメッセージもありました。
ですが現状から目をそらすことなく、
自分自身と向き合い続ける中で、
ぬいぐるみと関わりながら現実を変えられる様になりました。
例えば仕事においても
自分の意見を伝えられる様になりました。
上司に抱いていた苦手意識もなくなり、
緊張せず自分の気持ちを伝えられる様になりました。
気を使い過ぎることもなく、
リラックスして仕事に取り組める様になりました。
「佐々木さん最近変わったね!」
この様な言葉を同僚からかけてもらえたり、
何より私自身が変化を実感しています。
それまで長く悩んでいたのがウソの様に、
どんどん悩みが解決へと向かっていったので、
自分と向き合うことの大切さを実感しています。
自分と向き合いながら本音に気づき、
理想の毎日を実現する上で、
ぬいぐるみは非常に役立つ存在だと感じています。
=====ここまで=====
ぬいぐるみを活用して本当に望む毎日を手に入れる
ぬいぐるみは単なる物ではなく、
魂を持った存在として見立てています。
だからこそ私達はぬいぐるみの前では、
自然と自分の本心をさらけ出しています。
ぬいぐるみの世界で完結せず、
意識してぬいぐるみと関わり自分と向き合うことで、
悩みを解決し願いを叶えることはできます。
「自分と向き合う上でのポイントは何なのか?」等、
より具体的は話は無料メール講座でも解説しています。
合わせて読んでみてください。
本日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。