21Mar
[最終更新日]2022/07/14
こんにちは、伊庭和高です。
今日は「罪悪感」について取り上げます。
罪悪感とはその言葉のとおり、
「罪を犯したり悪いことをした様な感情」です。
「何か悪いことをしてしまったな…」
「本当にあの言動で良かったのかな…」
など、時に後悔する気持ちと密接に結びついています。
罪悪感を抱き続けながら人生を送ることは非常に苦しいです。
特に対象となる相手が既にいなかったり、
あるいは物理的に会うのが不可能だったりすると、
最悪の場合は生きている限りずっと
罪悪感を抱く続けなければいけないかもしれません。
私はぬいぐるみ心理学を通して、
1500名以上のお客様と関わって来ました。
その経験も踏まえ今回の記事では、
罪悪感を抱く根本原因をお伝えします。
そしてその上で、罪悪感を消すための方法を
3ステップで解説します。
また過去のお客様の中から、
罪悪感を手放せたケースを紹介します。
目次
罪悪感に襲われる根本原因
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさであるとお伝えしています。
人目を気にして意見が言えないのも、
失敗を怖れて行動できないのも、
悩みの原因は自分の自信のなさです。
罪悪感に襲われてしまう原因も、
実は自分の自信のなさなのです。
想像してみて下さい。
もし自分に自信があれば、
罪悪感を抱くことなんてないはずです。
「何か悪いことをしたのかな…」
「本当にあの言動で良かったのかな…」
「どうせ自分にはできないから…」
自分に自信が持てていないからこそ、
罪悪感に襲われてしまうのです。
罪悪感を感じやすい人の特徴
先ほどお伝えした様に、
罪悪感に襲われる原因は自信のなさです。
そして罪悪感を感じやすい人は、
「周りの目を気にしている」という特徴があります。
「周りからどう思われるか気になる」
「意見を言って否定されたらどうしよう」
「傷つけたらどうしよう」
周りを気にすればするほど罪悪感を抱き、
そんな自分に自信も持てなくなります。
冒頭で紹介した様に、
「罪を犯したり悪いことをした様な感情」
のことを罪悪感と言います。
罪を犯すということは、
罪を犯す相手がいるわけです。
悪いことをしたと感じるのも、
悪いことをした相手がいるわけです。
言葉の意味からひも解いていっても、
周りを気にしているからこそ罪悪感は生まれるのです。
自分以外の誰かを気にするほど、
罪悪感を感じやすくなると言えます。
罪悪感に襲われ続けるメリット
「罪悪感に襲われてしまう現状を改善したい」
おそらくこの記事を読んでいる方は、
罪悪感を手放したいと思っているでしょう。
ですが1つ大事なことをお伝えすると、
罪悪感に悩まされている状況は、
実は自分にとってメリットがあるのです。
「メリットなんてあるわけない!」
この様に思われたかもしれませんし、
長い目で見ればメリットなどありません。
ですが目先のことだけを考えると、
一瞬だけ自分にとって良いことがあるのです。
たとえば罪悪感に襲われていれば、
悩みを心の中で抱え続けることになります。
悩みを抱え続けていれば、
現状から変わるために具体的な行動をしなくて済みます。
罪悪感を感じて苦しいものの、
新たな挑戦や行動をしなくても良いわけです。
ちなみに臨床心理学者のナサエル・ブランデンは、
罪悪感を持っていれば受動的な生き方ができるので、
新しい行動を取る必要がなくなると著書で述べています。
新しい行動を取ってしまえば、
失敗したり傷つく可能性もあります。
現状維持できるというのも、
目先のことを考えればメリットだと言えます。
あくまで今回紹介したメリットは一例であり、
人によってメリットの種類は異なります。
別の記事で罪悪感に襲われた時に取ってしまう行動を解説していますが、
これらの行動も目先のメリットを得るためだと言えます。
ですが罪悪感に襲われている状況も、
目先のメリットがあるということが言えます。
目先のメリットを手放して、
長い目で見て幸せな毎日を送る上でも、
罪悪感を手放すことは重要です。
誰でも罪悪感は手放せる
「自分に自信が持てるのか…?」
ここまでの話を聞いて、
この様に思われたかもしれません。
ですがどんな人であっても、
過去に自信を持って行動できていました。
1つ質問をしたいと思います。
生まれた時から罪悪感を抱いていた人は、
この世にいると思うでしょうか?
・
・
・
実は1人もいません。
私達が生まれた瞬間から
罪悪感を持ち続けていたら、
何だか怖いですよね。
私達は幼少期の頃までは、
周りを気にすることもなく、
自分の思うがままに振る舞っていました。
泣きたい時に泣き、
笑いたい時に笑い、
欲しい物は欲しいと主張し、
罪悪感とは真逆の所にいたのです。
それが年を重ねる内に、
少しずつ自信のなさに直面し、
罪悪感を抱く様になるのです。
罪悪感を手放すために、
新たなテクニックを1から身につける必要はありません。
もう記憶にはないかもしれませんが、
既にできていた感覚を取り戻すだけ。
罪悪感を手放すことは、
誰にでもできるのです。
罪悪感を消す方法
ここまでは罪悪感に襲われる心理背景をお伝えして来ました。
罪悪感に襲われる原因は、
自分の自信のなさなのです。
そしてここからは、
罪悪感を感じない様にする方法を解説します。
具体的にどうすれば
罪悪感を消すことができるのか。
3ステップでお伝えします。
ステップ1:声に出すこと
まず最初のステップは声に出すこと。
どんな感情でも、
どんな言葉でも構いません。
頭の中の罪悪感を声に出してください。
「これだけ?」と思われたかもしれませんが、
実は非常に重要なステップです。
罪悪感に悩んでいるお客様のほぼ全員が、
罪悪感を頭の中でとどめてしまい、
実際に声に出していませんでした。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
私達が頭の中で考えている言葉は、
約90%がネガティブな言葉だといわれています。
要するに、頭の中で考えるほど、
罪悪感を一層感じてしまうのです。
罪悪感を抱いた時は、
まずその感情を声に出すこと。
ここが非常に重要です。
ステップ2:自信のなさと向き合うこと
そしてステップ2は、
自分の自信のなさと向き合うことです。
罪悪感を抱いてしまう原因である自信のなさ。
声に出した後に向き合ってください。
「なぜ罪悪感を抱いてしまうのか?」
「罪悪感を覚えたのはいつからか?」
「誰に対して罪悪感を抱いているのか?」
頭の中で浮かんだ疑問を、
声に出しながら掘り下げていってください。
ステップ3:主語を自分にして問いかける
そして最後のステップが、
主語を自分にして問いかけること。
「自分はどうしたいのか?」と問いかけてください。
実は罪悪感に襲われている時ほど、
主語を自分にして問いかけられていません。
自分で自分を否定してしまうので、
自分の気持ちを置き去りにしてしまうのです。
主語を自分に戻して問いかけることができれば、
罪悪感を手放すことができます。
お客様のケースを紹介します
ここまでは罪悪感を消すために、
具体的なステップを3つ紹介しました。
ここからはぬいぐるみ心理学のお客様で、
罪悪感を感じない様になった方のケースを紹介します。
宮城県在住の手島さん(女性)は、
罪悪感を抱いてしまう状況に悩んでいました。
=====ここから=====
仕事でもプライベートでも、
ふとした瞬間に罪悪感に襲われる状況が続いていました。
「私のせいだ…」
「どうせ私には無理だ…」
特に対人関係においては、
無意識の内に相手の反応を気にしてしまい、
頭の中で自分を責める言葉をかけ続けていました。
表面上は良い顔を作っているので、
周りからの評判も悪くはなかったと思います。
ですが頭の中は罪悪感でいっぱい。
強すぎる罪悪感をどうにかしたいと思っていました。
実際、仕事の日は何とか頑張れても、
休みの日になると電池が切れたかの様に
何もしたくなくなる状況が続いていました。
仕事でため込んだ疲れを回復するためだけに、
無目的な休日を過ごしてしまう。
「何のために生きてるのか…」と、
人生の目的すら考え始める状況でした。
また恋愛においても罪悪感が出てしまい、
相手と上手くいかない関係も続いていました。
自分の素直な気持ちが伝えられず、
結果として罪悪感を覚えてしまう。
恋愛をしてても自分が疲れるだけでした。
「罪悪感を感じない自分になりたい」
必死で解決策を探していた時に、
伊庭さんのサイトに出会いました。
自信のなさが悩みの原因だと聞いて、
まさにその通りだと思いました。
「この先も自信のないまま生きていたくはない」
「できるなら今から罪悪感を手放したい」
伊庭さんのお話を聞いて、
私も気持ちを強く持てました。
=====ここまで=====
手島さんに起こった変化
私は手島さんと個別にお話する中で、
先ほどの3ステップを紹介しました。
また手島さんの状況を踏まえ、
罪悪感を手放すために取り組むことを、
個別メニューとしてお伝えし、
メールを通してサポートしました。
そして日々の生活で実践する内に、
手島さんの状況に変化が生まれました。
=====ここから=====
伊庭さんのおっしゃる通り、
私は頭の中でばかり罪悪感を考えていました。
実際に声に出すことはなかったですし、
だからこそ余計にネガティブに考えていました。
「どんな気持ちも声に出すこと」
最初の頃は慣れなかったのですが、
伊庭さんの指導を受けることで、
自分の気持ちを声に出せる様になりました。
実際に声に出せる様になってみると、
「今まで全然声に出してなかった…」と痛感します。
そして伊庭さんのおっしゃる通り、
声に出すだけでも自分の気持ちがスッキリし、
罪悪感を感じ続けることはなくなりました。
また主語を自分にしながら問いかけたことで、
周りを気にすることなく自信を持って行動できる様になりました。
今までは罪悪感に襲われた結果、
自分の中でため込んで苦しんでいました。
それが今では自分の気持ちを伝えられる様になり、
周りと今まで以上に関わりやすくなりました。
「最近何か変わったよね」
「前よりイキイキしてるよね」
職場の同僚からもこの様な言葉をもらい、
何より私自身も変化を実感しています。
罪悪感を消す方法を実践したことで、
自分の人生がはるかに生きやすくなった。
これは間違いありません。
=====ここまで=====
罪悪感を消すことはできる
生まれた時から罪悪感に襲われていた人。
これは1人としていません。
自信のなさが原因だからこそ、
自信のなさと向き合うことができれば、
罪悪感を感じない様になります。
罪悪感を感じない様になれば、
肩から重荷が取れた様な感覚を抱くでしょう。
今まで以上に自分らしく過ごせ、
生きやすい毎日を送ることができます。
罪の意識を持ち続けていれば、
どう考えても毎日が苦しいですからね。
自信のなさと向き合うポイントや、
具体的にどのように向き合っていけば良いのかは、
無料メール講座でも詳しく解説しています。
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。