7Jan
[最終更新日]2020/11/09
こんにちは、伊庭和高です。
今日はお客様からよく相談される
話題を取り上げます。
「大人になってもぬいぐるみが捨てられない」
「息子は高校生になったのに、
ぬいぐるみが捨てられない」
状況や背景は異なるものの、
ぬいぐるみを捨てられない
と悩む相談が実は多い。
今回はこのテーマについて、
ぬいぐるみ心理学の視点から
解説していきます。

なぜぬいぐるみを捨てるのか?
悩んでいる方に対して、
私は次の問いかけをします。
「どうしてぬいぐるみを
捨てなければいけないのか?」
ぬいぐるみに限らず、
子ども時代の思い出の品を
大人になっても大切に
持ち続ける人はいます。
こちらの記事でも解説しましたが、
歴史を振り返るとぬいぐるみは
本来は大人用のものでした。
子どもに持たせるのは
危険だと考えられ、
大人しか身につけては
いけなかったのです。
こうした背景を踏まえるならば、
ぬいぐるみを捨てられないのは、
おかしなことでも何でもないのです。
大事なのは、
「ぬいぐるみに何を重ね合わせているか」
「ぬいぐるみを捨てるかどうか」
ここは重要ではありません。
あなたがぬいぐるみに
何を重ね合わせているのか。
これを振り返ることが重要です。
人はぬいぐるみとの関わり方に、
理想の人間関係を重ね合わせます。
ぬいぐるみは批判も意見もしない。
完全に自分の思い通りの
存在になりえるのです。
そのため私達は無意識の内に、
100%素の自分をぬいぐるみに
さらけ出しています。
ぬいぐるみとの記憶を振り返るだけで、
自分の本音が手に取る様にわかります。
自分らしさの特徴から良さや改善点、
人間関係に何を求めているのかまで、
手に取るようにわかるのです。
ぬいぐるみを捨てるかどうかではなく、
まずはぬいぐるみとの関係性を
振り返ってみて下さい。
捨てたくないのに捨てるのはストップ!
そして一番やってはいけないのが、
捨てたくないのに捨てることです。
「親に言われたから」
「もう良い年になったから」
捨てたくないのにぬいぐるみを捨てる。
これは素の自分を抑えること
にもつながります。
例えばぬいぐるみと一緒にいる時間が、
自分にとって落ち着くものだったなら…
ぬいぐるみを捨てたことによって、
素の自分を出せる環境が
減ることになります。
また家族の様に接していたならば、
捨てることは家族を失うことを意味します。
心に大きなショックを残します。
実際、捨てたくないにも関わらず
ぬいぐるみを捨ててしまったことで、
人間関係にトラウマが残った人もいます。
ありのままの自分を知る手がかり
実はぬいぐるみとの関わり方は、
ありのままの自分を知る
手がかりにもなります。
どんな風にぬいぐるみと関わるか。
これはイコール、
人間関係にも置き換えられます。
捨てるかどうか悩んでいるぬいぐるみ。
まずは記憶を振り返ってみてください。
その上で、人間関係における
自分らしさを見つけて下さい。
このコラムの執筆者

伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で4000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では850以上の記事があり、月に11万以上のアクセスがある。
受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年4月、ついに1冊目の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版(増刷)。Amazonおよび全国書店にて販売中。