2Apr
[最終更新日]2024/06/02
こんにちは、伊庭和高です。
愛着障害についての相談は、
定期的に私の元に寄せられます。
幼い頃に親との愛着形成が上手くいかず、
大人になった今も問題を抱えていること
これが愛着形成ですが、
大人になってから悩みを自覚する人が多いです。
仕事、恋愛、夫婦、友達など、
日常のさまざまな場面で問題が発生するかもしれません。
今回はぬいぐるみ心理学の視点で、
大人の愛着障害の心理や特徴と治し方を解説します。
目次
大人の愛着障害の末路
大人の愛着障害を放置していると、
4つの未来が待っています。
どれも幸せな未来ではないですが、
どれか1つに該当することもあれば、
複数に当てはまることもあります。
信頼関係を築けない
友達、仕事、パートナーシップで、
愛着障害は悪影響が出てしまいます。
関係を深めるのを怖がったり、
どこか距離を置いて関わってしまうのです。
浅く広く表面的な関係は築けても、
深く信頼関係を築けないのです。
恋愛で言えば付き合えなかったり、
付き合っても一定期間で別れたり、
結婚できても居心地の悪さを感じるかもしれません。
幼い頃に愛着形成ができなかったことで、
大人になっても人間関係に苦手意識が生まれるのです。
仕事が続かない
愛着形成で悩んでいる人は、
仕事が続かないケースが多いです。
信頼関係を築けず、
気疲れやストレスを感じやすくなります。
結果的に職場の人間関係が苦しくなり、
休職や転職をしてしまうのです。
ですが仕事をする限り、
人間関係も生まれます。
環境を変えても人間関係に悩み、
仕事を辞めることを繰り返すのです。
自己肯定感が高まらない
愛着障害があると自己肯定感も高まりません。
自分で自分を認めることができず、
誰かに認めてもらおうとしたり、
依存的な振る舞いをするのです。
「愛してもらえたら…」
「好きだと言って欲しい…」
「共感してもらわないと…」
この様に相手に求めることが多くなり、
自分で自分を肯定できなくなります。
ですが相手の反応は相手次第なので、
相手の反応によって心が乱される不安定な状態になります。
親を恨み続ける
「親のせいで愛着障害になった…」
「もっと自分にかまって欲しかった…」
この様に愛着障害に悩む人は、
親を恨んでしまうことがあります。
親のせいだと思うことで、
一時的に気持ちが楽になるかもしれません。
ですが親のせいにし続けても、
現実が変わるわけではありません。
ガス抜きにはなっても、
何も状況が変わらないので、
生きづらさを抱え続けてしまいます。
愛着障害の原因
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの原因は自信のなさだとお伝えしています。
先ほどもお伝えした様に、
大人になって愛着障害に悩むのは、
子供の頃の記憶が影響しています。
私たち人間が最初に接するのが親です。
親から無条件に愛されると、
子供は無意識に思っているのです。
ですが親にも自信のなさがあるので、
親の自信のなさのとばっちりを受けることがあります。
仕事や夫婦関係のストレスをぶつけられたり、
親が子供の愛し方に悩んでいたかもしれません。
つまり愛着障害に悩むのは、
親の自信のなさが影響しているのです。
親は変えられない
とはいえ親を変えることはできません。
これはすべての人間関係に言えますが、
相手を変えることはできないのです。
親の変化を期待している限り、
親の言動に一喜一憂してしまうので、
愛着障害に悩み続けてしまいます。
ですが自分が変わることは、
自分の意思で今からできます。
先ほどもお伝えした様に、
愛着障害の原因は親の自信のなさです。
ただし大人になっても引きずっているなら、
自分の自信のなさも影響しています。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
自信のなさから子供の頃の影響を引きずり、
いつまでも悩み続ける人は多いのです。
自信のなさに向き合うことで、
愛着障害に悩む現状から抜け出し、
本当に望む毎日を送れる様になります。
大人の愛着障害の治し方3ステップ
次にぬいぐるみ心理学の視点で、
大人の愛着障害の治し方を解説します。
3ステップを順番に実践することで、
愛着障害に悩み続けることがなくなります。
一度やってみて効果を実感できない場合は、
それだけ子供の頃の記憶に影響を受けているので、
繰り返し実践してみてください。
自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初のステップは、
自分で自分の気持ちを声に出すこと。
愛着障害に悩む人ほど、
自分の気持ちを声に出せていません。
声に出さず、頭の中で考え続けているのです。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が増大する習性があります。
一説では1日に考える事柄の9割が、
ネガティブな内容だと言われています。
過去の記憶に影響を受けたり、
愛着障害に悩まされるのも、
決まって頭の中で考えている時です。
どんな気持ちも、まずは自分で声に出すこと。
これが現状を変える第一歩です。
ここでのポイントは、
まず自分で声に出すことです。
いきなり誰かに気持ちを吐き出すのは、
間違った方法なのです。
誰かに気持ちを吐き出せば、
確かにスッキリするでしょう。
ですが誰かに吐き出したところで、
ネガティブな感情が消えるわけではありません。
一時的にスッキリするだけで、
すぐに過去へ引き戻されるのです。
しかも聞いている相手は、
次第に嫌な気分になるでしょう。
人間関係が悪化する可能性も高いので、
まず自分で声に出すことが重要です。
本当はどうしたかったのか?と問いかける
そして自分の気持ちを声に出したら、
「本当はどうしたかったのか?」と問いかけましょう。
大人になって愛着障害に悩むのは、
子供の頃の記憶が影響しています。
「本当はどうしたかったのか?」と問いかけると、
過去から引きずっている感情を受け止められます。
もちろん過去の事実は変えられませんが、
私たちは過去の出来事ではなく感情を引きずっています。
「もっとこうしたかった」という様に、
自分の気持ちに気づくことで、
次第にネガティブな感情が消えていきます。
これからどうしたいのか?と問いかける
そして過去のことを振り返ったら、
未来のことに意識を向けます。
「これからどうしたいのか?」と問いかけてください。
「どうしたいのか?」の主語は自分です。
自分を主語に問いかけるからこそ、
自分が望む行動を選択できます。
愛着障害に悩んでいる時ほど、
「どうしたいのか?」と問いかけていません。
親のことばかり考えて苦しんだり、
「どうすればよかったのか?」と過去を後悔しているのです。
あるいは自分を主語にせず、
自分以外の周りのことを気にしてしまいます。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなければいけない」
「して欲しい」
「してあげる」
たとえばこれらの言葉は、
自分以外の周りのことを気にする時に浮かびます。
「どうしたいのか?」という問いかけは、
愛着障害を克服するために不可欠なのです。
3ステップを実践することで、
愛着障害に悩む状況を抜け出せる様になります。
過去の記憶にとらわれるのではなく、
自分が望む毎日を生きることができます。
愛着障害に悩む根本原因は自信のなさ。
自信のなさと向き合いながら、
3ステップを実践することで、
現状を変えていきましょう。
「自信のなさとは何なのか?」
「どうすれば自信が持てる様になるのか?」
詳細は無料メール講座でも解説しているので、
合わせて学んでみてください。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
このコラムの執筆者
伊庭 和高(いば かずたか)
千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。