17Mar
[最終更新日]2025/11/11

こんにちは、伊庭和高です。
今回のテーマは年齢や性別を問わず相談を受ける内容です。
付き合う時に、本当に相手のことが好きで付き合うこともあれば、
「告白されてつい…」というケースもあります。
理想は両想いでしょうが、
告白されて付き合うことも悪くはないです。
ただし、単に寂しさを埋め合わせるために付き合うケースもあります。
確かに恋人がいれば寂しさもまぎらわせますし、
どこか寄りかかれる存在としても心強いのでしょう。
ですが、寂しさを埋め合わせるために付き合うことを続けていると、
恋愛で負のスパイラルにハマってしまう危険性があります。
目次
寂しさの埋め合わせは恋愛じゃない?
まず今回のケースで当事者が求めているものは、
「寂しさを埋め合わせること」です。
言葉にできない寂しさや孤独感を抱いた時に、
恋人がそばにいて頼りにしたい。
そんな想いが見え隠れします。
この時点で既に恋人のことを恋愛対象として見ておらず、
寂しさを埋め合わせる人にすぎないと考えています。
「いやいや、それは言い過ぎでしょ!?」
この様な反論があるかもしれませんが、
寂しさを埋め合わせる恋愛をたとえるならば、
「マイナスから0に到達するだけの恋愛」
寂しさを感じている状態をマイナスとすると、
恋人と関わることで寂しさを埋め合わせ、
一時的に0の状態に戻ることができます。
ですが厳しい言い方をすれば、
「0より上のプラス」には到達しないのです。
「寂しくならないために付き合う」とは、
「嫌われない様に人付き合いをする」
「傷つかない様に相手に関わる」といった状態。
「好きだから付き合う」という様なプラスの想いから付き合う前提ではないので、
寂しさを感じていない状態だと「好き」という感情を相手に抱かないことがあります。
寂しい気持ちを感じていない時は、
一緒にいなくても良いと感じたり、
連絡もそこまで取らなくて良いと感じる。
そして寂しさを感じた時に、無性に会いたくなるのです。
「正直、恋人のことが好きかわからない…」
「でも寂しさを感じるのが怖い…」
「だから付き合っている…」
「恋人がいないよりは、いた方がいい」
過去のお客様との会話を振り返ると、
こうした言葉を共通して発していました。
=====
寂しさを埋める恋愛だと、
永遠にプラスに転じることがない。
マイナスから0の往復を繰り返すだけ…
=====
これが寂しいから付き合い続けることの落とし穴です。
相手に左右される恋愛
寂しさを埋めるために付き合えば、
相手に自分の人生が左右されてしまいます。
相手の言動1つで不安になってしまったり、
恋人から寂しさの埋め合わせができないと、
「裏切られた」と感じることもあります。
「自分で自分を愛する」
こうした言葉がありますが、
「相手が愛してくれたら安心する」という状態は、
相手の言動1つで自分を愛せるかどうかが影響を受けてしまいます。
非常に不安定な状態だと言えます。
寂しさを埋めるために付き合い、
気づけば相手に依存状態になってしまう。
こうしたケースはよく見られます。
自分の欲しいものを得るために付き合う関係性は、
何かのキッカケで得られなくなった時に関係が崩壊します。
今回の例だけに限らず、
好きじゃないのに付き合ったケースは、
その裏で何かを満たしたいと考えていることが多いです。
寂しさを埋め合わせることだったり、
付き合っているというステータスが欲しかったり、
自分にないものを持っている憧れだったり、
もちろん恋愛の始まりとしては良いのですが、
最後まで「満たしたい」という想いが続けば関係は冷めていきます。
寂しいから付き合う理由
私はぬいぐるみ心理学において、
すべての悩みの根本原因は自信がないからだとお伝えしています。
寂しさを埋め合わせることだったり…
付き合っているというステータスが欲しかったり…
自分にないものを持っている憧れだったり…
寂しいから付き合う根本的な原因も、
自分の自信のなさがあるのです。
ちなみに無料メール講座でも詳しく解説していますが、
男女や年齢や境遇に関係なく悩みの原因は自信のなさです。
そして自信のなさが出ている時は、
自分の外側から自信を持とうとします。
「付き合えていたら…」
「愛されている様に感じたら…」
「寂しさを埋めてくれたら…」
この様に相手に求め過ぎている状態は、
自信のなさが出ている状態です。
ちなみに私は12個の質問(二択)に答えるだけで、
どれだけ寂しさを感じているかを、
心理テストで診断することができます。
良ければやってみてください。
幼少期の育ちや経験も影響している
私たちの自信のなさとは幼少期の記憶や経験も影響しています。
生まれた時から自信がない人はいません。
泣きたい時に泣き、笑いたい時に笑い、
欲しい物は欲しいと主張できていました。
ですが成長し大人になるにつれて、
自信がなくなり寂しさを埋めるために恋愛をしてしまうのです。
また私たちは親とのかかわりが、
すべての人間関係のスタートです。
親と関わる中で自信のなさが形成され、
好きじゃないのに付き合う様になる人もいます。
親と恋愛はどちらも「愛情」という共通点があるので、
同じような悩みが発生しやすいのです。
「親の愛情を十分に感じられなかった」
「親が忙しくてかまってくれなかった」
「親の顔色をうかがっていた」
「良い子を演じていた」
「親の夫婦関係が上手くいっていなかった」
たとえばこうした場合だと、子供にも悪影響が及びます。
寂しいから付き合う関係の結末
寂しいから付き合うという様に、
誰かに満たしてもらう恋愛をすると、
カップルの迎える結末は大きく2パターンに分けられます。
まず1つ目の結末が、
どちらかが耐えきれなくなること。
寂しさを埋めるために付き合うと、
どうしても相手に求め過ぎてしまいます。
その結果、相手が耐え切れなくなってしまい、
別れを切り出されてしまうのです。
「何だか重く感じる…」
「あなたの本心がわからない…」
「正直自分にはもう無理だ…」
例えばこうした言葉をかけられ、
別れを迎えてしまうのです。
あるいは求める側が物足りなくなり、
別れを切り出すこともあります。
「寂しさを埋めてくれない」と不満になり、
より一層自分の寂しさを埋めてくれる
新たな人と関係を築いていくのです。
2つ目のパターンは、
お互い寂しさを埋める関係になること。
自分も相手も寂しさを埋めようとするので、
利害関係としては一致しています。
ですが寂しさを埋めるということは、
相手に求める状態が続いているということ。
お互いが満たされている様に感じるものの、
非常に不安定な状態。
常に不安を抱え続けながら恋愛をします。
※心理学の専門用語では共依存と言います
どちらのパターンを迎えても、
自分にとっては残念な結末となりますね。
寂しさを埋める恋愛から卒業する。
マイナスと0の往復を卒業する。
これは可能です。
先ほどもお伝えした様に、
生まれた時から寂しさを埋める恋愛をしていた人はいません。
生まれ持った性格ではなく成長する中で後天的に身についただけなので、
誰でも今から幸せな恋愛ができる様になります。
自分の自信のなさと向き合わなければ、
今後も寂しさを埋める恋愛を繰り返します。
今後も続けたいならば話は別ですが、
今より幸せな恋愛がしたいならば、
寂しいから付き合う恋愛を手放しましょう。
幸せな恋愛をする2つの方法
次にぬいぐるみ心理学の視点で、
現状を好転する方法を解説します。
2つの方法を実践することで、
好きじゃないのに付き合ってしまうことがなくなり、
幸せな恋愛ができる様になります。
自分の気持ちを声に出す
最初の方法が「自分の気持ちを声に出すこと」
好きじゃないのに付き合ってしまう人ほど、
自分の気持ちを声に出していません。
普段から声に出さず頭の中で考える癖があります。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、
ネガティブ思考が強まる習性があります。
一説では1日に頭の中で考える事柄の9割が、
ネガティブな内容だと言われています。
ネガティブに考えるほど寂しさや不安に襲われ、
寂しさを埋めるために恋愛をしやすくなります。
自分に自信も持てなくなり、
好きでもないのに付き合ってしまう様になります。
ここでポイントになるのが、
「まず自分で声に出すこと」
恋人や家族や友達や同僚など周りの人に、
いきなり気持ちを吐き出さないでください。
自分の気持ちを吐き出せば、
確かにスッキリするでしょうが、
相手は良い気分になりません。
「また同じ悩みを聞かされている…」
「自分で何とかしてよ…」
最初は親身になってくれても、
何度も続けば相手も嫌な気持ちになり、
関係が悪化する可能性があるのです。
いきなり誰かに気持ちを吐き出すのは、
悩みが解決しない間違った方法なのです。
独り言で構いませんので、
まずは自分で自分の気持ちを声に出すことが、
現状を変える第一歩なのです。
ちなみに自分の気持ちを声に出す上では、
ぬいぐるみを活用するのが効果的です。
詳細は無料メール講座でも解説していますが、
意識してぬいぐるみに触れることは、
自分の気持ちを声に出す上でも効果的です。
「どうしたいのか?」と問いかける
そして声に出した後は、
「どうしたいのか?」と問いかけること。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
好きじゃないのに付き合ってしまう人ほど、
自分を主語にして問いかけられていません。
自分より先に相手のことを考えてしまうのです。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなきゃいけない」
「して欲しい」
「してあげる」
「してくれない」
たとえばこれらは自分を主語にできておらず、
相手のことを先に考えている状態です。
相手のことを先に考えるほど、
相手がどう思うかを気にしたり、
相手に求め過ぎてしまいます。
相手の言葉に流されたり、
言いたいことを我慢してしまったりと、
好きじゃないのに付き合ってしまいやすくなります。
自分軸と他人軸という言葉がありますが、
まさに他人軸で恋愛をしてしまうのです。
これでは幸せな関係は築けません。
「どうしたいのか?」という問いかけは、
現状を改善するために不可欠です。
自分がしたいことを選択するからこそ、
自分の気持ちを大切に関係を築ける様になります。
好きでもないのに付き合うのではなく、
自分の気持ちに気づき、好きな人と付き合える様になります。
お客様のエピソードを紹介
次に寂しいから付き合う恋愛を卒業したお客様のエピソードを紹介します。
京都府在住の湯本さん(女性)は、
寂しさを埋めるための恋愛を繰り返し、
悩みを抱えていました。
そんな中で私をこのサイトで知り、
個別相談に申し込まれました。
=====ここから=====
これまでも彼氏ができることはあっても、
どちらかが苦しくなって別れることを繰り返して来ました。
伊庭さんとお話する中で、
「寂しさを埋めるために付き合っていた」と気づき衝撃を受けました。
仕事で上手くいかないことがあったり…
急に心細い気持ちが襲って来たり…
友達や親とケンカをしたり…
寂しさを自分で受け止め切れず、
「大丈夫だよ」と受け止めてくれる彼氏を求め続けていました。
寂しさを受け止めてくれるので、
確かに一時的には満たされます。
だけど寂しさが消えた後は、
そこまで一緒にいたいと思えない。
「好き」という言葉も、
「寂しさを受け止めてくれるから好き」なだけだと気づきました。
寂しさを受け止めてくれなくて、
私が耐え切れずに別れたり…
「一緒にいても楽しくない」と言われ、
相手から別れを切り出されたり…
「寂しさを埋めるための恋愛を卒業したい」
その一心でした。
=====ここまで=====
寂しさを埋めるためでなく、
好きという気持ちから恋愛をしたい。
湯本さんの想いを聞きながら、
先ほどお伝えした具体的な解決策をアドバイスし、
日々の生活で実践していただきました。
湯本さんに起こった変化
私のアドバイスを実践する中で、
湯本さんにどんな変化が起こったのか。
湯本さんの言葉を紹介します。
=====ここから=====
伊庭さんの言葉を踏まえて、
自分で自分の気持ちに気づく様にしました。
これまでの私だったら、
寂しさを感じたら誰かに求めていました。
ですがそうではなく、
まずは自分で寂しい気持ちを声に出して受け止めてみました。
「自分で自分の気持ちに気づく」
言葉にすると簡単なのですが、
心の中で寂しさにフタをして、
自分で見ない様にしていました。
寂しさを受け止めるのは、
正直初めの頃は怖かったです。
寂しい気持ちに気づいたら、
理性が崩壊するのではないか。
大げさかもしれませんが、
そんな気持ちもありました。
ですが勇気を持って受け止めると、
恐れていたことは起こりませんでした。
「寂しさを埋める恋愛」
今までの私はこれしかして来ませんでした。
「他にどうやって恋愛すれば良いのか…」
検討もつきませんでした。
ですが自分で寂しさを受け止めると同時に、
生活の中でも伊庭さんの教えを実践する内に、
変化が起こる様になりました。
寂しさを埋めるためではなく、
純粋に好きだと思える相手と出会え、
付き合い始めることができました。
しかも相手の反応を気にすることなく、
自分の気持ちを素直に表現もできています。
相手に求め過ぎて別れることもなく、
一方で自分で抱え込み過ぎることもなく、
理想の恋愛ができていると思えます。
今では自信を持って恋愛ができています。
=====ここまで=====
最後に
今回の様に寂しさを埋め合わせるために付き合う人は、
心が揺れ動きやすく恋の状態がいつまでも続きます。
…というより好きでもないのに付き合ってしまえば、
もはや恋とすら言わないかもしれませんね。
愛の状態までたどりつくには、
付き合い方そのものを根本的に見直す必要があります。
「寂しい」というキーワードを一度忘れて、
純粋に相手のことを好きになることから始めて見ると良いでしょう。
そしてその前提として、
自分で自分を好きになるという意識も持ち始めてみてください。
寂しいから付き合う自分を卒業する方法。
そして自信を持って恋愛する方法。
これについては無料メール講座でも解説しています。
合わせて読んでみてください。
本日も最後まで読んで下さりありがとうございました!
このコラムの執筆者

伊庭 和高(いば かずたか)
自信の専門家。三重県鈴鹿市出身。その後、千葉県千葉市で育つ。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで9年間で7000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
2017年11月には株式会社マイルートプラスを設立。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
2025年9月にPHP研究所より『大人だって、ぬいぐるみに癒されたい!』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。
























