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自分を責める癖をやめるには?心理背景と原因も解説!

[最終更新日]2023/05/25

 

突然ですが質問です。

 

私達人間が1日で考える言葉は、いったい何語だと思いますか?

答えは約6万語。

1日に6万語を頭の中で考えると言われています。

 

そしてもう1つ質問です。

 

1日に考える6万語の内、ネガティブな言葉を考えてしまう割合は何%だと思いますか?

答えは約90%。

1日の中で9割ものネガティブな言葉を頭の中で考えてしまうのです。

 

自分を責めるのはつらい

今回は「自分を責めること」について取り上げますが、

自分を責めている言葉もネガティブな言葉。

 

実際に「責める」という言葉を辞書で調べると、

「悪いことをしたから責める」という様に、

悪いことをしたという前提が出て来ます。

 

意識して自分を責めてしまっても…

気づかぬ内に自分を責めてしまっても…

自分で自分にネガティブな言葉を浴びせ続けていることになります。

 

本当は悪いことをしていなくても、

「自分は悪いことをした」と思い込んでしまうのです。

 

自分で自分を責め続けている限り、

幸せになれないのは確かです。

 

自分で自分を苦しくしてしまいますし、

どこか自信をなくしてしまうかもしれません。

・なぜ自分を責めてしまうのか?

・自分を責める癖をやめるにはどうすれば良いか?

今回の記事で詳しく解説していきます。

 

また私はぬいぐるみ心理学を提供していますが、

自分を責めてしまう悩みを抱えたお客様が、

どの様にして悩みを解決できたのかも合わせて紹介します。

 

ぬいぐるみ心理学無料講座

自分を責める原因とは?

 

まず最初にお伝えするのが原因。

一体なぜ自分を責め続けてしまうのか?

「自分を責めてしまうのは性格なんです…」

 

お客様からこの様な声を聞くこともあります。

 

ですが断言します。

自分を責める行為は性格ではありません。

もし性格であれば、私達は幼い子供の頃から自分を責めていたことになります。

 

3歳や4歳の子供が何かにつけて

自分を責めている光景…

想像できますか?

 

子供の頃は周りを気にせず

自分の思うがままに振る舞っていました。

 

欲しい物は欲しいと言い、

泣きたい時は人目も気にせず泣く。

 

発達心理学の分野においては

周りを気にするのは小学校低学年頃からと言われています。

 

あなたが覚えているかどうかに関係なく、

私達は周りを気にせず振る舞えていました。

 

自分で自分を責めることもなく、

自分らしく思うがままに振る舞えていたのです。

 

「自分を責めることは決して性格ではない」

誰においても確実に当てはまることです。

 

すべての悩みの原因は自信のなさ

私はぬいぐるみ心理学において、

すべての悩みの原因は自信のなさであるとお伝えしています。

 

自分の意見が言えずに悩む原因も…

つい周りに合わせてしまう原因も…

悩みの根本原因は自信のなさです。

 

つまり自分を責める原因も自信のなさなのです。

 

仕事でも恋愛でも人間関係でも、

あらゆる場面において共通して言えます。

冷静になって振り返ってみてください。

 

自分に自信がある状態ならば、

自分で自分を責めることはないでしょう。

 

自分に自信がないからこそ、

その過程で自分を責めてしまうわけです。

 

また私は、自分の自信のなさの度合いを診断する心理テストを開発しました。

 

12個の質問(二択)に答えるだけで、

自信のなさをどれだけ感じているかが判明します。

こちらもぜひやってみてください。

 

自分を責める心理背景

私達が幼い子供の頃は、

誰もが自信のある状態で振る舞えていました。

 

それが年を重ねるにつれて、

少しずつ周りの反応を気にする様になり、

自信のなさが形成される様になったのです。

 

いつから自信のなさが形成されたのか。

もっと言うと、いつから自分を責める様になったのか。

 

明確に覚えているかもしれませんし、

ほとんど思い出せないこともあるでしょう。

 

ですが自分を責める様になったのは、

必ず背景があります。

 

親に意見を言って怒られた経験から、

自分を責める様になったのかもしれない。

 

過度に失敗を怖がる様になり、

自分を責める様になったのかもしれない。

 

周りを気にして自分の意見が言えず、

自分を責める様になったのかもしれない。

人によって出来事は異なりますが、

自分を責め始めたキッカケが必ずあります。

 

自分を責める心理背景を振り返ることで、

悩みの原因である自信のなさに気づくこともできます。

 

自分を責め続けたい人はいない

「これからも自分を責め続けたいですか?」

 

もし私がこの様な質問をすれば、

ほぼ間違いなく「No」と返って来るでしょう。

 

そうなんです。

自分で自分を責め続けたい人は1人としていません。

 

自分を責め続けるとストレスが蓄積されます。

 

心の中にストレスを蓄積し続けてしまうので、

どこかで必ず大爆発を起こしてしまうのです。

・食べ過ぎ・飲み過ぎとなって現れたり…

・衝動買いをしてしまったり…

・周囲にグチをこぼしてしまったり…

・体調を崩してしまったり…

・休日に何もやる気がしなくなったり…

 

必ずどこかで爆発を起こしてしまうのです。

 

ですが自分を責めてしまう多くの人が、

悩んでいるにも関わらず自分を責め続けてしまう。

 

一体どうしてなのでしょうか?

 

自分を責め続けることにもメリットがある

この言葉をお伝えすると、

大多数の人が「メリットなんてありません!」と答えます。

 

ですが一時的にでもメリットがなければ、

とっくの昔に悩みは解決しています。

 

これは自分を責める行為だけに限らず、

悩みを抱えながらも解決していない場合は、

悩みを抱え続けることにメリットを感じているからです。

例えば自分を責めることで、

一体どの様なメリットがあるのか。

 

自分で自分を責めていれば、

周りに被害を及ぼさなくて済みます。

 

責める気持ちを周りに伝えたら、

否定されたり意見を言われるかもしれません。

 

自分で自分を責めている限り、

自分の中の世界で完結させることができます。

 

自分のことを守れたり、

自分が傷つかなくて済むメリットはありますよね。

あるいは自分を責めているということは、

自分で自分を低く見せているという状況。

 

「どうせ自分はできないから…」

「自分はあの人より劣っているから…」

 

あらかじめ自分を低く見せておけば、

上手くいかなかったり失敗した時でも、

「自分はできないから…」と逃げ道ができます。

 

「あの人だからしょうがないか…」と

周りも深く追及しないことが多くなります。

 

ある意味、自分の行動に保険がかけられるわけです。

これもメリットですよね。

今回紹介したメリットはあくまで一例。

人によってメリットは様々です。

 

ですがメリットはあくまで一時的なもの。

長い目で見ればデメリットしかありません。

 

その場は何とかやり過ごすことができても、

自分を抑えたり周りに合わせ続けないといけない。

 

何より自分を責め続けなければならないわけです。

これから解決策をお伝えしますが、

「一時的にだけどメリットがあったんだ」と気づけるかどうか。

 

実はこれが自分を責める習慣をやめるために、

非常に重要なことなのです。

 

自分を責める癖をやめる3ステップ

ここまで自分を責めてしまう原因を解説しました。

 

自分を責める原因は自信のなさ。

自信のなさと向き合うことで、

自分を責める悩みも解決へと向かいます。

 

さて、ここからは具体的に、

自分を責めるのをやめる方法をお伝えします。

 

ですがその前に、

「絶対にやってはいけない方法」を紹介します。

 

実はこの方法、気づかぬ内に多くの人がやってしまっているのです。

 

絶対にやってはいけない方法

自分を責める現状を抜け出すために

絶対にやってはいけない方法。

 

それは「自分を責めないこと」です。

 

「自分を責めるのをやめるために、自分を責めないでください」

「自分を責める言葉をかけるのをやめてください」

 

冷静に考えれば、この方法はどう考えても無理です。

 

自分を責めるのに悩んでいる人に

「責めるのをやめましょう」と伝えても、

何の解決策にもならないのです。

例えるならば…

 

お酒の飲み過ぎで悩んでいる人に、

「飲まないで下さい」と伝えても無理。

 

衝動買いで悩んでいる人に、

「衝動買いをしないで下さい」と伝えても無理。

 

「頭ではわかってるけど、それができないから悩んでるんだ!」と反発されますよね。

自分を責めることで悩んでいる人に、

「自分を責める言葉をかけないでください」と伝えても、

必ずどこかで自分を責めそうになる瞬間は訪れます。

 

そんな時に「責めてはダメだ」と蓋をしていれば、

モヤモヤした気持ちが蓄積されてしまい、

必ずどこかで爆発してしまうのです。

 

「自分を責めるのをやめたいのにやめられない」

この状況で「自分を責めないで下さい」と伝えるのは本末転倒です。

 

だからこそ絶対にやってはいけないのが、

「自分を責めない様に意識すること」です。

 

ということで、ここからは具体的に

自分を責める現状を克服するための解決策を

3ステップに分けて解説します。

 

ステップ1:自分の気持ちを声に出す

まず最初のステップは、

「自分の気持ちを声に出すこと」

 

自分を責めることで悩む人は、

ほぼ間違いなく、自分の気持ちを声に出していません。

 

頭の中で自分を責める言葉を考え、

実際には言葉を発していたのです。

 

頭の中で考えれば考えるほど、

ネガティブな思考が増大してしまいます。

 

だからこそまずは声に出すことで、

自分を責めている状況に気づく必要があります。

どんな言葉でも構いません。

まずは頭の中に浮かんだ言葉を実際に声に出してください。

 

大事なのでもう1度言いますが、

自分を責める人はほぼ100%、

自分の気持ちを声に出していません。

 

頭の中で自分を責めるのを止め、

どんな言葉でも良いので声に出しましょう。

 

ステップ2:自信のなさに向き合う

そして次のステップは、

「自信のなさに向き合うこと」です。

 

すべての悩みの原因は自信のなさ。

声に出しながら自信のなさと向き合ってください。

 

・なぜ自分を責めてしまうのか?

・いつから自分を責め始めたのか?

・自分を責めることでどんなメリットがあるのか?

 

声に出して問いかけながら

自信のなさに向き合っていきましょう。

 

ステップ3:主語を自分にして問いかける

そして最後のステップが、

主語を自分にして問いかけること。

 

自分を責めてしまっている時は、

自分を主語にして問いかけられていません。

自分より先に周りを気にしてしまうのです。

 

「自分はどうしたいのか?」と問いかけることで、

自分の本心に気づける様になります。

 

自分を責めることなく、

今この瞬間からどうしたいのか。

 

主語を自分にして問いかけることで、

その後の行動を自分の意思で選択できる様になります。

 

ここまでの3ステップを繰り返すことで、

自分を責める習慣をやめることができます。

 

お客様の声を紹介します

・自分を責める原因

・自分を責めるのをやめる解決策

 

ここまで解説して来ましたが、

実際にこの方法を使うことで

自分を責める状況を改善できた

お客様の声を紹介したいと思います。

石川県在住の遠野さん(女性)は、

周りを気にして自分を抑えてしまうことで悩んでいました。

 

彼女の声を紹介します。

 

====ここから====

 

本当は意見が言いたいのに、

相手の顔色を伺って黙り込んでしまう。

 

周りに無意識に合わせているので、

大きな問題もなく人間関係は築けるものの、

常に気疲れをしている感覚。

 

仕事から返って来るとクタクタで、

何もやる気がなくなってしまいます。

 

そんな時に限って自責の念にかられるので、

ますます自分に嫌気が指してしまいます。

自分を責めていてもつらいだけ。

それでも上手くいかない現状にいら立ち、

自責の念に苦しみ続けてしまう。

 

この現状を何とかしたいと思い、

伊庭さんのサイトにたどり着きました。

 

=====ここまで=====

 

すべての悩みの原因は自信のなさであり、

自分を責めてしまう原因も自信のなさ。

 

面談でお会いした時に遠野さんに伝えると、

納得した様子で過去を振り返っていました。

そして自分を責め続けることにも、

一時的なメリットがあります。

 

遠野さんの場合、自分を責める言葉は

あくまで自分の頭の中で発していました。

 

周りに口外することもないので、

周りから変な風に見られないメリットがあったのでしょう。

実際、遠野さんに職場の人間関係を聞くと、

「マジメに仕事をする人」だと思われているとのこと。

 

極端に悪い評判が立っていないのも、

自分を責める言動を口外していないからと言えますね。

 

上手くいかない現状があっても、

人を責めるのではなく自分を責める。

 

すべて自分に原因を押し付けている状態なので、

そりゃあ苦しくなりますよね。

「これからも自分を責め続けたいですか?」

私は遠野さんに確認しました。

 

「自分を責めるのはもうやめにしたい」

「自責の念にかられる現状を変えたい」

 

遠野さんはハッキリと口にしました。

 

そこで私は遠野さんに、

先ほど紹介した3ステップをお伝えしました。

 

また遠野さんの現状を踏まえた上で、

遠野さん専用の宿題をお伝えし、

取り組んでもらうことにしました。

 

ため込むことがなくなりました!

宿題を実践し、その後も面談でお会いする中で、

遠野さんは着実に変化を起こしていきました。

 

====ここから====

 

「自分の気持ちを声に出すこと」

 

伊庭さんに伝えられた時は、

「そんなの簡単じゃないか」と思っていました。

 

ですが実践してみて気づきました。

私は全然声に出せていませんでした。

 

常に頭の中でばかり考えていたことを痛感させられました。

「自分の気持ちを声に出す」

 

最初のステップですが、

私はここから重点的に取り組みました。

 

すると声に出しているだけなのに、

日常生活で次々に変化が生まれました。

 

まず自分を責めなくなったこと。

 

早く声に出せる様になったことで、

自分の気持ちをため込まなくなりました。

そして自分を責めなくなったことで、

変に周りに気を使い過ぎることもなくなりました。

 

伝えたいことを伝えられる回数も増え、

周りとも自然体な自分で関われる様になり始めました。

 

仕事の同僚からは

「前よりも明るくなったね」と声をかけてもらうことも出ており、

自分でも変化を実感できる様になりました。

自分で自分を責めることをやめただけで、

見える景色がガラッと変わり、

何より居心地良く過ごせる様になりました。

 

悩んでいた頃と今では、

日常的に声に出す量が段違いだと感じています。

 

伊庭さんのおっしゃる様に、

声に出すことは最善の解決策でした。

 

====ここまで====

 

自信を持って毎日を過ごせる様になる

自分を責めることをやめられれば、

周りを気にせず自然体な自分で関われる様になります。

 

必要以上に自分を否定することもなく、

自信を持って毎日を過ごせる様になります。

 

自分を責めて悩んでいた時間がゴッソリ消え、

その分だけ自分のしたいことに時間を使える。

 

生き方がガラッと変わると言っても良いでしょう。

自信のなさと向き合うポイントや、

具体的にどのように向き合っていけば良いのかは、

無料メール講座でも詳しく解説しています。

合わせて学んでみてください。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

         

千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。