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実は間違ってる?アサーションスキルの落とし穴

[最終更新日]2020/11/09

 

 

こんにちは、伊庭和高です。

 

 

この前、ふと自宅の引き出しを整理していたら、

「日本メンタルヘルスマネジメント検定2級」

という合格証が出てきました。

 

 

そういえば、大学4年生の頃にメンタルヘルスを学び

資格をとっていたことを思い出しました。

 

ぬいぐるみ心理学物語でお伝えしましたが、

周りに合わせて自分を上手く表現できず、

常に周りに気にしてストレスを感じていた。

 

そんな私に取って社会に出て働くことは

人間関係の恐怖でしかなかったんですよね。

 

 

実際、以下の記事でもまとめていますが、

職場の人間関係にまつわる悩みは多いんです。

 

→対人関係が苦手な人は仕事でどうすれば良いのか?

→仕事の人間関係を改善する究極の方法とは?

→仕事で本音が言えないあなたへの唯一の解決策

 

 

何とかストレスをためずに働くために、

まずは知識をつけようと思い資格を取得しました。

※まあ、就職せず大学院に進学したんですけどね…

 

 

今となっては完全に資格の存在を忘れていましたが、

ぬいぐるみ心理学をこうして伝えていることも、

本質的には同じ部分でつながっている様に思えています。

 

 

 

さて、メンタルヘルスの資格取得のために勉強するなかで、

「アサーショントレーニング」という言葉に出会いました。

 

 

詳しくはこちらのサイトにまとまっており、

真ん中の3色のボールの図が特にわかりやすいです。

 

要するにアサーショントレーニングとは、

「自分も相手も大切にコミュニケーションをとっていきましょう」

というものです。

 

 

「私はこう思ったんだけど、あなたはどう思いますか?」

「今日は予定があって飲み会に参加できないんだけど、

もしまた企画することがあったら言ってね。楽しみにしてます。」

 

など、自分の想いを伝えた上で、

相手も傷つかない様に伝えていくわけです。

 

 

ただ、アサーションスキルを得ていく上で、

「これは大きな落とし穴があるんじゃないか…」と感じたこともあります。

 

これを知らずにスキルを身につけても、

結局は自己主張できずにストレスを抱えるだけになります。

 

ぬいぐるみ心理学無料講座

「相手を傷つけずに」…?

飛び込み営業 怖い 画像

 

アサーションスキルでは、

相手を傷つけずに自分の想いを伝えます。

 

この「相手を傷つけずに」がクセ者です。

 

 

 

普段から意見をはっきり言える人は大丈夫でしょう。

 

でも、かつての私は周りの目を気にして、

少しでも突っ込まれると自分の意見を抑えていました。

 

 

相手に嫌われることを恐れて、

事前に衝突を避けながらコミュニケーションをしていたので、

「さあ、自分の想いを伝えてみよう!」と言われても、

いくら練習をしても本番ではおじけづいてしまいます。

 

 

 

 

実際、ぬいぐるみ心理学のお客さんの中でも、

 

 

「相手の顔色をうかがってしまう」

「否定されると自分を出せなくなる」

「家と外では声のトーンも性格も全然変わってしまう」

 

という声をもらっています。

 

 

 

ぬいぐるみ心理学では相手を意識する前に、

「ありのままの自分をさらけ出す」ことを実践します。

 

 

 

言いたいことを言い、

聞きたいことを聞く。

 

人間関係でなくても、

食べたいものを食べて、

したいことをする。

 

 

自分の感じるままに振る舞える様になって初めて、

相手に合わせて伝え方を調節することができると考えています。

 

→人からどう思われているか気になることが、一切なくなる

ポイント 画像

 

相手を傷つけずに、

しかし自分の想いを伝える。

 

これが自然にできればストレスも減りますし、

方法としては素晴らしいと感じています。

 

 

ですが素の自分が何なのかわからず、

周りの目を気にしてコミュニケーションをとっている状態なら、

アサーションスキルも単なるテクニックに終始します。

 

万が一その場を乗り切れても、

根本的に素の自分をさらけ出せていないので

ストレスがたまってしまいます。

 

 

 

もしアサーションが上手くできていない、

知識をつけたけどしっくり来ないという人は、

相手の存在をいったん脇に置き、

まずは自分の思うがままに振る舞ってみて下さい。

 

 

100%自分をさらけ出せることを実感できれば、

自然と相手を傷つけずに自分の想いも伝えられますよ。

このコラムの執筆者

伊庭 和高

伊庭 和高(いば かずたか)

         

千葉県千葉市出身。
2人兄弟の長男として生まれ、幼い頃から50体以上のぬいぐるみがある部屋で育つ。
早稲田大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。
在学中は教育学、コミュニケーション、心理学に専念する。
人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学という独自の理論を開発。
これまで7年間で5000名以上のお客様にぬいぐるみ心理学を提供。性別・年齢・職業を問わず多くが効果を実感しており、日本全国はもちろん、世界からも相談が後を絶たない。
2014年10月から始めたブログは、今では1000以上の記事があり、月に13万以上のアクセスがある。
心理コミュニケーションアドバイザーとして、受講者とぬいぐるみ心理学を通して実践的な関わりを続け、それぞれの「望む未来」の実現の手助けをしている。
2020年、初の著書『ストレスフリー人間関係〜ぬいぐるみ心理学を活用してあなたの人間関係の悩みを活用する方法〜』を出版。増刷しロングセラー中である。
2023年10月に三笠書房・王様文庫より『声に出すだけでモヤモヤがすっきりする本〜たった5秒のメンタルケア〜』を発売。
『女性自身』(2023年9月19日号)にて、カラー8ページでぬいぐるみ心理学が特集されるなど、活動の幅が広がっている。